判例検索β > 昭和46年(ネ)第3185号
所有権移転登記抹消等同反訴請求控訴事件
事件番号昭和46(ネ)3185
事件名所有権移転登記抹消等同反訴請求控訴事件
裁判年月日昭和50年9月22日
法廷名東京高等裁判所
判例集等巻・号・頁第28巻4号287頁
判示事項会社資産一切の譲渡が商法二四五条一項一号の営業譲渡に当たらないとされた事例
裁判要旨営業活動が不可能な事態に立ちいたつた株式会社が、事実上の整理の方法としてその資産一切を債権者代表に譲渡した行為は、同代表がこれを右株式会社と同一営業目的の新設会社に譲渡した場合でも、商法二四五条一項一号の営業譲渡に当たらない。
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主 文
一、 原判決を取り消す。
二、 被控訴人の請求を棄却する。
三、 訴訟費用は第一審(本訴・反訴)および第二審とも被控訴人の負担とする。
事 実
控訴代理人は、主文第一、第二項と同旨および仮にそれが容れられないで、控訴人が右本訴につき敗訴する場合の反訴として、「被控訴人は訴外Aに対し、原判決書添付別紙物件目録(一)記載の土地および同目録(二)記載の建物につき、昭和三五年八月二日売買を原因とする所有権移転登記手続をしなければならない。」 ならびに主文第三項と同旨の判決を求め、
被控訴代理人は、控訴棄却の判決を求めた。
当事者双方の事実上および法律上の主張ならびに証拠の関係は、次に付加・訂正するほか、原判決書の事実
欄に記載されているのと同じであるから、これを引用する。
(控訴人の主張)
一、 被控訴会社の本件土地、建物を含む資産一切は、まず同会社から債権者らの代表者である訴外Aに対して、同会社の資産を保全し、かつ、同会社の債権者らへの債務弁済を確保する目的で譲渡され(その法的性格は代物弁済または信託的譲渡である)、次いでAから控訴会社が右資産一切を譲り受けたのである。すなわち、(イ)被控訴会社からAへの右譲渡は、前記のように同会社がその債務の弁済にあてる目的のもとに、清算的になされたものであり、被控訴会社の営業をAに受け継がせる目的のもとにされたものではないから、右譲渡は商法二四五条一項一号にいう営業譲渡にあたらない(最高裁判所昭和四〇年九月二二日大法廷判決民集一九巻六号一六〇〇頁参照)。(ロ)仮に控訴会社において被控訴会社が従前営んでいた営業と同一内容の営業をする目的のもとにAから右資産一切を譲り受けたとしても、Aの右譲受が介在している以上、被控訴会社から控訴会社への営業譲渡はありえない。もつとも、被控訴会社からAへの前記譲渡が株主総会の特別決議を回避、潜脱するための脱法行為としてされたものであれば格別、本件にあつてはそのような意図はなく、もつぱら被控訴会社債務清算(弁済)のため債権者代表のAに譲渡され、その後債権者委員会において、これをどのように処分するのが債権者らにとつて有利であるかを種々協議した結果、控訴会社を設立することになつたのであつて、譲渡を受けた当時債権者としては同一営業を行なう新会社の設立などを考えていなかつたのであるから、仮に控訴会社が後に被控訴会社の営業と同一営業を目的とする結果となつたとしても、被控訴会社からAへの譲渡の効力になんらの消長をも来たすものではない。
二、 仮に被控訴会社の本件土地、建物を含む一切の資産をAが同会社を代理して控訴会社に譲渡したものであるとしても、それは次の理由によって商法二四五条一項一号にいう営業譲渡にあたらず、株主総会の特別決議は不要である。 (1) 右譲渡の当時、被控訴会社はすでに昭和三五年七月二五日手形不渡処分を受けて銀行取引を停止され(いわゆる倒産)、約二億円の債務があり、他方実質的な積極資産は被控訴人の主張によつても約四、九〇〇万円にすぎず著しい債務超過の状態にあり、かつ、事実上営業を廃止しており、右譲渡は被控訴会社の債務清算(弁済)のためにされたものである。このように株式会社において株主が自ら選任した業務執行機関の責任で倒産している場合には、株主の意向にかかわらず、会社の全資産は債務返済のために処分される運命にあり、株主の有する株式の財産的価値は皆無となつているのであるから、もはやその株主を保護する必要はなく、会社の資産一切が譲渡されても商法二四五条一項一号にいう営業譲渡があったというにはあたらない。
(2) 営業譲渡があつたというためには、現にその営業活動があり、譲受人に営業資産とともに実体のある営業が引き継がれ、これに対し譲渡人の側で競業避止義務等の問題が生じる場合であることを要し、かようなときには譲渡会社の株主にとつて重大な事態を招来するので、株主総会の特別決議を必要とし、その法的保護が全うされるべきである。しかるに、本件譲渡当時被控訴会社はすでに倒産して営業活動を停止し、その営業は事実上廃止されていたので、その営業を含む資産一切を譲り受けた控訴会社に対し、被控訴会社はもはや競業の能力も義務もないのであるから、右譲渡について被控訴会社株主総会の特別決議を必要とする余地はない。 三、 仮に右の譲渡が商法二四五条一項一号にいう営業譲渡であるとしても、実
質上被控訴会社株主総会の特別決議が不要であり、あるいは右決議があつたとみなされるべきであつたことは、すでに原審で再々抗弁として主張したところであるが(原判決書七丁表末行冒頭より同丁裏六行目末尾まで参照)、それが容れられないとしても、(イ)被控訴会社においては、商法上株主総会の決議事項とされている役員の選任、決算の承認(計算書類の承諾)等についても、同法所定の招集手続を経てしていたわけでなく、役員(株主)が相当数集まればこれを株主総会として所定の事項を議決してきたか、それともなんら株主総会の議決などを経ていなかつた。
(ロ) そして、昭和三五年八月二日の債権者集会には、被控訴会社の株主であるB(一、二〇〇株所有)、C(二〇〇株所有)、D(三〇〇株所有)、E(五〇〇株所有)、F(三〇〇株所有)およびG(一〇〇株所有)が出席しており、右の各株主はいずれも被控訴会社の資産一切の譲渡につき賛成し、少なくともBは明示的に、他の者は黙示的に右譲渡を承諾した。(ハ)ところで、被控訴会社のその頃の発行済株式総数は四、〇〇〇株であり、前記債権者総会に出席した株主六名の有する株式は計二、六〇〇株であつて、被控訴会社では前記のとおり法定の株主総会の招集手続をしていたわけでなく、適宜集つたところで株主総会とみなして事務処理をしてきたものであるから、前記債権者総会において、右株主が同会社の資産一切の譲渡を承諾したことによつて、商法二四五条、三四三条所定の株主総会の特別決議が実質上行なわれたことになり、少なくともこれをもつて特別決議に代替しうるものというべきである。
四、 (1) 被控訴会社は現在なんらの営業もしておらず、単に法人登記が残存しているにすぎず、その法人格はまつたく形骸にすぎないため、被控訴会社の控訴会社に対する本訴請求も、その実体は被控訴会社の背後にあるC、同B夫妻個人からの控訴会社に対する請求にほかならない。すなわち、被控訴会社が、その債務弁済のために、わざわざ多大の時間と費用を費し、本件土地、建物の明渡を求めるわけがなく、その実質はたまたま被控訴会社の残存している法人登記を利用し、その名をかりてC夫妻個人が本件土地、建物を取得しようとするものである。しかしながら、右C夫妻個人が本件土地、建物につき控訴会社に対しその明渡等を求めうる権限のないのはもとよりであり、他方もし本訴において被控訴人が勝訴するならば、C夫妻個人を利する結果となるばかりでなく、被控訴会社、控訴会社をめぐる安定した法律関係が根底から覆える事態を生ずることになるのである。かような次第であつて、被控訴会社よりの控訴会社に対する本訴請求は、信義則に反し権利の濫用であるから、本訴請求をめぐる被控訴会社、控訴会社間の法律関係において、被控訴会社の法人格は否認されるべく、本訴請求の実体はC夫妻個人からの請求とみられるため(最高裁判所昭和四四年二月二七日第一小法廷判決民集二三巻二号五一一頁参照)、被控訴人の請求は棄却されるべきである。
(2) 仮に本件土地、建物を含む資産一切のAに対する譲渡が被控訴会社による営業の譲渡であるとしても、前記のとおり従来商法所定の適法な会社運営を一切行なわず、見せ金で会社の設立登記をなし、適法な株主総会はもとより、取締役会さえもかつて一度も開かれたことのない被控訴会社が手形不渡処分、銀行取引停止をされたことにより、その資産一切をAに譲渡しながら、これを完全に履行するための株主総会の招集、特別決議等を怠り、同決議書の交付義務を履行しないで、事後において自らの怠惰を奇貨とし、これを理由に譲渡の無効を主張することは信義にもとり、かような権利の行使は権利の濫用として無効であり、法的保護が与えられるべきではない。したがつて、被控訴人の本訴請求はいずれにしても理由がなく棄却されるべきである。
五、 商事留置権について
控訴会社は、被控訴会社に対する債権者らの債権回収のため債権者会議の決議にもとづいて設立され、各債権者の債権はその時点において控訴会社に信託的に譲渡されている。そして、少なくとも現在の未回収分については債権があり、仮に右譲渡がなく、控訴会社が被控訴会社の債務を引き受けてその弁済をしているにすぎないとしても、代位弁済分について被控訴会社に対し求償債権があるので、これによつて本件土地、建物につき商事留置権を行使する。
六、 被控訴人の後記主張第一項の(ハ)を争う。被控訴会社より提出の同会社再建案が採用されれば、委任の解除ということになるであろうが、同再建案は実行不可能なもので採用されなかつたのであるから、被控訴人の右主張は根拠がなく失当である。
(被控訴人の主張)

一、 控訴人の当審における前記主張第一項について
(1) 被控訴会社が債権者らの代表者であるAに対し、本件土地、建物を含む資産一切を譲渡したことはない。控訴人は、昭和三五年八月二日a公園会館で開かれた債権者集会の席上で被控訴会社代表取締役Bから会社資産一切を債権者ら代表のAに譲渡したと主張するが、Bは右席上で会社資産の譲渡を約したことも、その旨の書面(乙第二号証)を作成交付したこともない。また被控訴会社代表BはAに対して、本件土地、建物のような会社運営の基礎的重要財産の処分(管理処分権)を委任したこともない。
(2) 仮に控訴人主張のように被控訴会社代表取締役Bから債権者ら代表のAに対し同会社の資産一切を譲渡したとしても、その譲渡は、以下の理由により無効である。
(イ) 右資産一切の譲渡は債権者全員の代表者であるAに対してなされる趣旨のものであつたところ、同人を債権者代表に選出した昭和三五年八月二日のa公園会館での債権者代表に出席した債権者は、総員約一九〇名のうち一二五名であつて、その出席者によりAが債権者代表に選出されたものとしても、いまだ債権者全員の代表たる資格を取得したことにはならない。右譲渡契約においては、譲渡人を総債権者の代表とすることが要素であつたのであるところ、右のとおり譲受人の資格に錯誤があつたことに帰し、同譲渡後契約は要素に錯誤があり、無効である。 (ロ) 被控訴会社からのAに対する本件譲渡の理由が債務清算(弁済)のためであつたとしても、譲渡の対象は単なる個々の財産ではなく、その実体はAが控訴会社に譲渡した被控訴会社の一切の営業設備(乙第七号証参照)、すなわち、営業の本拠たる本件土地、建物、出資金、普通預金、什器備品、振替貯金、車輌運搬具、電話加入権、特許権、実用新案権、機械設備、工具、貯蔵品(製品、仕掛品、部品、材料等)等の営業の実体そのものであり、これに取引先、従業員など営業活動組織の一切をあげて移譲されたものであるから、この譲渡が商法二四五条一項一号の営業譲渡にあたることは、判例(最高裁判所昭和四〇年九月二二日大法廷判決民集一九巻六号一六〇〇頁、同裁判所昭和四一年二月二三日大法廷判決民集二〇巻二号三〇二頁参照)にてらし極めて明白であるところ、右譲渡については被控訴会社株主総会の特別決議を経ていないので、当然無効だといわねばならない。 (ハ) 仮に前記書面(乙第二号証)により被控訴会社代表取締役BがAに対し本件土地、建物など資産一切の処分を委任したとしても、その委任は昭和三七年九月二七日被控訴会社再建計画案(甲第八号証)の提出により解除された。すなわち、右再建計画案によれば会社(法人格)、社名、資本金および営業業種については従来どおりであつて変更がないこと、債権者側より役員の派遣を受け、旧役員全員が辞任し、従業員として会社再建に専念し、計画案の債務弁済を了した時点において本来の自主経営の状態に復帰することとなつており、会社財産を保持する意思を明確に表示しているのである。
二、 控訴人の前同主張第二項について
(1) 控訴人主張にかかる法解釈は、会社存廃の最重要処分について、業務執行機関たる取締役の恣意専行を制限しようとする商法二四五条一項一号の明白な文理に反し、法律関係の明確性ないし取引の安全を害する結果となるので、とうてい許されないところである。
(2) 仮にAが被控訴会社の資産一切ないし営業譲渡に関する代理権を有していたとしても、控訴会社と締結した本件資産譲渡契約(乙第七号証参照)は、民法一〇八条所定の双方代理禁止の規定の趣旨に違反するため無効である。すなわち、右譲渡契約において、譲受人たる控訴会社を代表したのは同会社代表取締役Hであり、譲渡人たる被控訴会社の代理人となつたAは右契約締結以後引続き控訴会社の取締役の地位にあつたのであるから、このように譲受人側と利害密接な立場にある者が、譲渡人の代理人となつて譲渡契約を締結することは、実質上双方代理にあたるというべきである。
三、 控訴人の前同主張第三項について
被控訴会社の昭和三五年七月当時における株主構成は、Iが一、三〇〇株、Bが一、二〇〇株、Eが五〇〇株、DおよびFが各三〇〇株、Cが二〇〇株、Gおよび内海直が各一〇〇株、以上合計四、〇〇〇株であるところ、昭和三五年八月二日a公園会館で開催された債権者大会に出席した者は、B、E、DおよびFの四名であつて、その持株合計は二、三〇〇株であるが、資産譲渡または資産処分委任がなされたとする書面(乙第二号証)の作成およびその作成事情を知る者はBただ一人であつて、他の者は右書面の作成について明示的にも黙示的にも全然関知していない
のであるから、右譲渡または委任について被控訴会社株主総会の特別決議があつたとすることはできない。また従来被控訴会社において、商法所定事項についての株主総会招集手続が省略されていたとの控訴人の主張は否認するが、仮に同招集手続の省略があつたとしても、所定の総会決議はなされてきたのであるところ、本件譲渡または委任について、株主総会の特別決議に該当し、あるいはこれに代替しうるような集会、決議については何らの事跡も存在しない。
四、 控訴人の前同主張第四項について
被控訴会社が現在なんらの営業もしていないのは、被控訴会社の経理調査を担当した計理士Jを主謀者とする一部債権者委員の画策により、被控訴会社の営業一切を横奪された結果によるものであつて、その不法行為の是正を求める本訴請求は、法治国民に認められた当然の要求である。控訴会社は、被控訴会社の営業一切を獲得した代償として、営業権および本件土地、建物以外の有形資産価額に比しただけでもそれより遥かに少額の被控訴会社債務の約八パーセントを代払いしたのみで、その余の右債務の弁済を棚上げし、しかもその決済方法としては実際上ほとんど負担を感じない控訴会社の株式割当という巧妙な手段をもつて処理し、被控訴会社が築き上げた設備と実績を運用して営業を続け、本件土地、建物の近隣において、これより広大な土地、建物を取得しており(昭和四一年四月には本件土地より広い面積の土地を購入し、同四四年にはその地上に社屋新築を了している)、本件土地、建物を返還しても営業継続に支障をきたさない実情にある。仮に本件土地、建物を返還することによつて、営業上いくばくかの影響があるにしても、その故に法律上の根拠のない領得行為を放置容認することは、法秩序の破壊であり、法律上の手続によらない実力行使を容認する悪風潮を助長するだけである。
控訴人は被控訴会社の法人格を否認するが、被控訴会社は前記のとおり八名の株主によつて構成されており、C夫妻の個人会社ではなく、本訴はB夫妻の個人的行為ではない。
控訴会社の本件土地、建物の所有権移転登記は、虚構の被控訴会社解散登記による虚構の清算人F名義を冒用してなされた無効のものである。被控訴会社株主の強硬な抗議に驚き、刑事問題化するのをおそれた控訴会社側において自ら株主総会不存在確認の判決をえて、右被控訴会社の解散登記および清算人Fの選任登記の各抹消登記手続をとつたのであり、このように違法な手段によつてなされた本件所有権取得登記は無効であり、たとえそれが実体上の権利関係に符合したとしてもこれを容認すべきではなく、速やかに抹消されるべきであり、かつ、実質上も本件土地、建物の所有権は被控訴会社より控訴会社に移転していないのであるから、被控訴人の本訴請求をもつて信義則に反し権利の濫用であるとする控訴人の主張は失当である。
(証拠の関係)(省略)
理 由
一、 被控訴会社がその主張の営業を目的として、その主張の頃に設立され、引用にかかる原判決摘示の本件土地、建物を所有していたところ、昭和三五年初頃約二億円の債務を負担し、同年七月二七日手形不渡処分を受けて銀行取引を停止されたので、同年八月二日その再建等を協議するために債権者総会が開催され、同席上で債権者代表委員二〇名が選出されたことは当事者間に争いがない。 そして、成立に争いのない甲第五号証によれば、控訴会社は被控訴会社と同種の目的で昭和三五年一〇月一五日設立されたことが認められるところ、同年同月二二日被控訴会社から本件土地、建物の譲渡を受けたとして所有権移転登記がなされていることおよび右登記は被控訴会社の解散後の清算人訴外Fと控訴会社との共同申請によるものであるが、同解散は虚構の被控訴会社臨時株主総会による解散決議による無効のものであるとして、後にその旨が確定判決によつて確認され、被控訴会社が引き続いて現存していることは当事者間に争いがない。
二、 ところで、控訴人は、本件土地、建物が現に控訴会社の所有として表示されている右登記は真実に符合するのであるが、その権利移動の経過は、右登記に表示されているところとは異なり、同土地、建物は他の被控訴会社の動産、債権等とともに同会社から一旦前記債権者代表委員会の委員長Aに譲渡され(代物弁済または信託的譲渡として)、次いで同委員長から控訴会社に譲渡されたのであると主張するので、そのことについて以下に検討する。
(一) 原審および当審証人E、F、A、J(当審では第一、第二回分とも)の各証言ならびに原審鑑定人Kの鑑定の結果によれば、前出被控訴会社の債権者総会は、被控訴会社の招集によつて、総数約一九〇名の債権者中、一二五名がa公園会
館に参集して開催されたのであるが、同席上でなされた当時の同会社代表取締役Bおよび同取締役D、E、Fらによる同会社倒産までの経過、経理内容等についての説明は全く体をなさず、もとより同人らは将来の整理、債務弁済方針などについての目安を示すこともなく、ただひたすら謝罪するのみであつたので、債権者らは右代表取締役らに対して強い不信感を抱き、もはや同人らに同会社の運営および資産の管理処分、債務の整理等を委せることはできないとし、右代表取締役Bを激しく非難したところ、同人は、被控訴会社のすべての資産のみならず、同人らの私財をも提供するので、適宜に債権者らにおいてそれらを処分などしてその債権の回収措置を講ずるように一任する旨を述べたので、債権者らにおいて、まず債権者代表委員会を組織して被控訴会社の経理内容の調査、同会社再建の可否、従業員の処遇を含め債権回収の措置を検討することを決め、その場で同委員会委員二〇名を選出したこと、そして、同総会に引き続いて同一会場で右委員会が開催され、大口債権者の一人であつたAが同委員会委員長に選出され、とりあえず、被控訴会社の資産を右Bらによつて処分され、散逸されるのを防止し、かつ、それらの処分権を確保し、債権回収措置等を容易にするため、会社資産等の処分権限を同委員会を代表して右A委員長が掌握することを決め、次いで同委員長から、数名の債権者代表委員立会のもとで、代表取締役Bに対し、被控訴会社の社名判、代表取締役印等の提出と右委員会によるそれらの保管および使用についての承諾を求めたところ、右Bは異議なくこれに応じて、その旨の承諾書(乙第三号証)に署名指印をしてこれを右A委員長に差し出し、さらに被控訴会社の資産一切の管理、処分権をも同委員長に与えることをも求めたところ、右Bはこれまた異議なくこれに応じ、その旨の承諾書(乙第二号証)に署名指印し、これをA委員長に差し出したこと、右Bの夫で当時被控訴会社取締役であり、同会社の商標「ベルアンド・コーオン」を個人として登録保有していたCは病気のため前記債権者総会には欠席していたので、前記A委員長は、右債権者総会におけるBの発言の趣旨からしても、被控訴会社の再建または会社自体の売却(後出参照)その他会社資産の処分のうえでも右C私有の商標権の提供を受けることが当然、かつ、必要なこととして、当時の被控訴会社取締役Fを通じて右Cに右商標権の譲渡方を求めたところ、同人も異議なくその譲渡証(乙第一号証)にみずから登録番号を記し、署名捺印をして右委員会にこれを差し入れたことが認められる。
(二) 前出一、二の事実、右(一)に掲出の各証言、それらによつて真正に成立したと認められる乙第四、第五号証、第六号証の三、四、第七号証、成立に争いのない乙第六号証の一、二、五、六、甲第六ないし第九号証、原審鑑定人L鑑定の結果および当審における控訴会社代表者M尋問の結果によれば、前記債権者総会、債権者代表委員会に続いて、その後しばしば同委員会が開催されて、その間に被控訴会社の再建、営業再開の開始と債務弁済の方策を検討したが、部品下請工場の協力も、金融援助者の出現もなくて全く再建の見込みがなく、また、同委員らとしては、Bが右総会の席上で、被控訴会社のすべての資産およびBらの私財をも債権者らに提供すると言明したことには、同会社の全株式が実質的には同C夫妻の権利に属し、他の株主名義の株式はいわゆる名義株主にすぎず、右全株式をも債権者らの処分に供されていたものと考えていたことから、同全株式の譲渡、取締役の交代を含むいわゆる被控訴会社自体の売却を考え、Bもときに参加して、前記債権者代表委員らで右会社の買取先を探し、これに応ずる意向をみせた取引先もないではなかつたが、負債額約二億円のせめて一割に相当する債務の弁済を実施するには、滞納額一千万余円と従業員対策費その他を加え、右売却価格を少くとも四千万円とする必要があつたところ、そのような価格で買取りを申し出る買手はついになく、さらに本件土地、建物その他の資産を個別に売却処分しようともしたが、本件土地、建物の当時の価格は多くとも一、二〇〇万円を超えることがなく、しかも、同不動産および主要な動産は前記滞納税のために差押処分を受けており、動産類のうち最も価値のある半製品、仕掛品等は営業継続上では相当な価値を有しても、個別に処分するうえではトラツク数台分のスクラツプとしてせいぜい二〇万円以内にとどまるために、結局、以上のすべての案をあきらめて、前記A委員長に与えられていた被控訴会社資産の処分権およびCから譲り受けた商標権を利用して新会社を設立し、これにそれらの資産および商標権を譲渡し、同新会社の株式を各債権者に対してその債権額の約一割に相当する額面額になるように割り当てることで債務の一部弁済を果し、さらに同新会社の経営利益で遂次各債権者の債権回収要求に応ずることとしたこと、一方BおよびCは独自の被控訴会社再建案および債務弁済案を前記債権者代表委員会に提出し、被控訴会社取締役らは昭和三五年九月三〇日までに全員そ
の職を辞し、辞表を同委員会に提出したが、同委員会では、それまでの諸調査および債権回収案の検討結果からみて右Cらの提案には現実性も信用性もみられないとして、同年九月二七日の委員会でこれをただ検討したにとどまり採択にいたらず、次いで同年一〇月三日の債権者総会で右再建案を議するまでもなく、前記のとおりの新会社設立案が採択されたこと、そして、右のとおりC両名の提案が事実上拒否された後、それまで被控訴会社の工場に寝泊りして前記委員会またはその事務担当者と協力的に接触していたBも同工場を去り、右C両名は以後同委員会との接触を断ち、被控訴会社のそれまでの取締役F、Eらおよび右債権者代表委員らとも感情的に対立するきざしが見え始めたので、前記のとおりの債権者らの理解による被控訴会社の全株式譲受について、任意に改めて同株主らからの譲渡手続もえられず、また同会社解散決議がなされる見込みもなかつたので、以上被控訴会社の倒産以来その債務の整理、再建策等について債権者らおよび被控訴会社双方の間で種々調査、検討、立案に当つてきた訴外Jにおいて、虚構の被控訴会社解散の臨時株主総会決議書を作成し、これに基づいて同年一〇月一四日同会社解散の登記を経由し、次いで前記債権者総会での決議に基づいて同月一五日控訴会社設立の登記を経由し、役員には被控訴会社の前役員が就任しないで、被控訴会社に対する債権者の主だつた者であるH、A、Nが取締役に就任し、Hが代表取締役に選任されたこと、そして同日、前記A委員長はその権限に基づいて本件土地、建物を含む元被控訴会社の所有であつた本件土地、建物、機械設備、仕掛品、製品、営業用器具、什器一切、売掛債権、預貯金等の資産一切を控訴会社に譲渡し、控訴会社は被控訴会社の滞納税金を含む債務合計約二億円分の支払いを引き受け、従業員の大部分をも引き継ぎ、滞納税のための動産類に対する差押解除を受けて営業を開始したことが認められる。
(三) 前出の各証言および控訴会社代表者尋問の結果中、前記乙第一ないし第三号証の作成場所および日時については、あるいは昭和三五年八月二日の債権者総会の席上といい、あるいはそれに続く債権者代表委員会の席上というものもあり、同一証人の証言でも時を異にした証言では前後同一でないものがあるが、いずれにしても、右総会または同委員会での債権者の要求に基づいてその直後頃に、BまたはCの了承のもとに作成されたとする点においては一致し、右の日時、場所の若干の相違は前記認定の妨げとなる程のものではない。
また原審および当審における証人Bの証言および被控訴会社代表者C尋問の結果中には、右乙第一ないし第三号証について、いずれも署名、指印または捺印は任意にみずからしたものであるとしながらも、その内容はよく認識していなかつたとか、一部の記載が欠けていたとか、自然のままであつたとかとする供述があるが、右各文書の記載内容、その字句の配置状態に加え、原審証人Dの証言によつても、前記債権者総会では、多数の債権者らから代表取締役Bを始めとする被控訴会社の当時の取締役らに対する激しい非難、問責があつたことが認められ、右各文書のような内容の誓約をしなければ、とうていその場が治まらなかつたであろうと察せられることからすれば、前出(一)、(二)に掲出の各証言、控訴会社代表者尋問の結果に信をおくことができ、会社倒産による精神的シヨツクのうえに多数債権者からの問責による精神的動揺を受けたであろう時点におけるBおよびCによる右各文書の作成差入れ行為には、後にみずからかえりみて悔む感情をあえて異とするには当らないが、そうかといつて、右各文書が右Cらの真意に基づいて作成されたことを否定することはできず、前認定を覆すことはできない。
(四) そこで、以上認定の諸事実と同認定によつて真正に成立したものとする前出乙第一ないし第三号証とによつてみるときは、被控訴会社代表者は、前記債権者代表委員会委員長Aに対して、同会社の本件土地、建物を含む一切の資産を、同会社債権者らに対する債務弁済のために債権者の適当とする方法で、他のために利用に供し、または譲渡する等、要するに同会社の債務を弁済、整理する目的のもとに譲渡し、右A委員長は同目的のもとにこれを譲り受け、その目的と債権者らの意向とによつて、前記経過を経てやむなく、控訴会社に一括してそれらを譲渡し、被控訴会社の整理を遂げたものというべきである。
もつとも、前出乙第二号証の承諾証には、被控訴会社の資産すべてについてその管理処分一切を委任することを承諾するとの文言があるにすぎないし、前出(一)に掲出した各証言中には、右文言に合せたように、資産すべての管理、処分一切がA委員長に委任されたとの表現を用いるものがある。しかし、前認定のとおり、前記債権者総会および債権者代表委員会においては、被控訴会社の当時の代表取締役Bらに対して強い不信感を抱いていたのであり、右資産一切の管理、処分権を同人
から取り上げ、その方策の如何は別途の検討にまつとしても、終局的には債権者らの納得のゆく方法で債権の回収に役立つ管理、処分ができるように債権者らの意図にしたがつた自由な管理処分に服させることをはかり、右代表取締役もこれに応じたのであつて、そのことは、たとえば、単純な管理、処分の委任のように、受任者として委任者の意に反する事務処理ができないとか(民法六四四条)、その後にいつでも委任者において任意にこれを解除でき、再びその権限を委任者に取り戻すことができるとか(同法六五一条一項)の考え方が、およそ前記債権者総会および債権者代表者委員会におけるふん囲気またはその後の乙第二、第三号証作成時における前記被控訴会社代表者等関係者一同の心情と相容れないものであることが明らかであることからもいえるのであり、前記文書上の文言および証言中の表現は右にいう譲渡の趣旨であることはいうまでもない。また、前出乙第一号証の譲渡証においても、その後の被控訴会社の存続、営業再開のために重要な商標権を前記A委員長に明文をもつて譲渡する旨記載されていることからしても、右の結論が裏付けられるのであつて、前出乙第三号証に、被控訴会社の社印等を右A委員長に預け、債権の整理等のために同人においてこれを使用することを承諾する旨の文言のあることも、同様右結論を裏付けるものでこそあれ、前判断の妨げとなるものではない。 なおまた、前記A委員長から控訴会社に対する本件土地、建物を含む資産の譲渡証である前出乙第七号証は、譲渡人の同委員長については被控訴会社の代理人または受任者の形式がとられていないことも、以上の判断に符合することである。 (五) したがつて、A委員長が本件土地、建物等資産について単に処分の委任を受けたにすぎないとする被控訴人の主張および同主張を前提とする抗争はすべて失当であるといわねばならない。
<要旨>三、 被控訴人は、被控訴会社の本件土地、建物を含む一切の資産の譲渡は、商法二四五条一項一号のいわゆる営業譲渡にあたるが、そのことに必要な同会社株主総会のいわゆる特別決議を経ていないから、右譲渡は無効であると主張するところ、右譲渡は直接控訴会社に対してなされたものではなく、前記A委員長に対してなされたものであるから、同委員長に対する関係においてみるのに、右商法二四五条一項一号にいう「営業ノ全部又ハ重要ナル一部ノ譲渡」とは、これによつて譲渡会社がその財産によつて営んでいた営業的活動の全部または重要な一部を譲受人に受け継がせ、譲渡会社がその譲渡の限度に応じ法律上当然に競業避止義務を負う結果を伴うものをいい(最高裁判所昭和四〇年九月二二日大法廷判決・民集一九巻六号一六〇〇頁参照)、営業的活動の承継を伴わない場合はこれに含まれないものと解するのが相当である。これを本件についてみるのに、前認定のとおり、被控訴会社からA委員長への右譲渡の時点では被控訴会社の営業的活動はすでに不可能の事態に立ちいたつていて、他にこれを承継させるすべもない状態であつたのみならず、同譲渡は、同会社がその債務の弁済にあてる目的のもとに事実上の整理の一方法としてなされたものであることはこれまた前判断のとおりであつて、営業活動の承継を伴うものではないことが明らかである。すなわち、右A委員長は同人個人のためにも、債権者らのためにも、被控訴会社の営業的活動を承継する目的も意図もなく、被控訴会社から前記資産の譲渡を受けたにすぎず、また現に右営業的活動を承継してはいなかつたのである。ただ、これまた前認定のとおり、A委員長は、前記の趣旨にしたがつて、被控訴会社の再建、営業再開のため、または被控訴会社自体の売却のために譲受資産を提供することをはかり、あるいは同資産の分別処分を試みたりしたものの、それによつては右目的を果すことができなかつたので、これまた前同様の目的のために前記C個人から譲り受けていた商標権を提供して設立された控訴会社に右資産を譲渡し、控訴会社が被控訴会社と同一営業活動を始めたので、あたかも同委員長を経て被控訴会社の営業的活動を控訴会社が承継したかのような外観を呈することとなつたが、これもまたA委員長が前記趣旨にしたがつて、債権回収の一方法として採つた方法にとどまり、被控訴会社の営業的活動が控訴会社によつて承継されたものとはいえない。もとより、以上認定の事実関係からして、右はことさらに営業譲渡の形式を回避、潜脱するためになされた脱法的行為ともいえない。
したがつて、被控訴会社から前記A委員長に対する本件土地、建物等の資産の譲渡も、同人からの控訴会社の同資産の譲受けにも被控訴人の主張する商法二四五条一項一号にいう営業譲渡行為はなく、そのことについて同主張の株主総会における特別決議があつたか否かを審理するまでもなく、被控訴人主張の右理由による控訴会社の本件土地、建物所有権取得の無効原因はないといわなければならない。 四、 被控訴人は、前記A委員長の控訴会社に対する本件土地、建物等資産の譲
渡行為は、双方代理禁止の規定(民法一〇八条)に反し、無効であると主張するが、右譲渡行為には右法条にいう双方代理にあたる形態がないことは、その主張自体からも、前認定の事実関係からも明らかである。もつとも、A委員長が譲渡人であると同時にその相手方譲受人である控訴会社の当時の取締役でもあつたことはすでに認定の事実関係から明らかであるが、そのことによる商法二六五条所定手続欠缺の責は被控訴人においてこれを追及すべき立場にないのみならず、前認定の控訴会社設立にいたる経過からして同会社の全取締役および全株主の承認があつたものというべきであるから、右被控訴人の主張も理由がない。
五、 次に被控訴人は、被控訴会社の前記A委員長に対する本件土地、建物等資産の譲渡は、右Aが同会社の全債権者約一九〇名の代表であることを要素としてなされたのであるが、事実は一二五名の債権者らから同人が代表として選出されたにすぎないから、同譲渡行為は要素に錯誤があつて無効であると主張するところ、同人が債権者代表委員会委員長に選出されたのは、右主張のとおり第一回の債権者総会に出席の債権者一二五名の総意に基づくものであつたことは前認定のとおりではあるが、同委員会の委員も、A委員長も、ただたまたま右出席の債権者らのみの利益代表として行動していたのでなく、同総会に欠席の債権者らのためにも等しく利益をはかつて行動していたことは、同じく前認定の事実からも、また後に示すとおり、その後現在まで他の債権者らから格別の抗議的積極行動がなされた事跡のないことからも明らかであるから、右Aの資格は元来、法定の債権整理手続によらないいわゆる任意整理の方法においては形式および実質の両面において債権者らの代表として欠けるところはなく、そのことは被控訴会社代表者の認識するところであつたことは前認定の事実から明らかであり、その間に錯誤はなく、被控訴人の右主張も理由がない。
六、 また、被控訴人は、控訴会社の設立および同会社による本件土地、建物等資産の取得は、一部債権者による不法な画策に基づく少額の債務弁済による過大な利益の取得として許されないと抗争するが、右会社の設立と資産の取得には格別営業譲渡行為を潜脱する脱法行為のないことは前記のとおりであり、もし、控訴会社の設立等による右措置がなされなかつたならば、被控訴会社の債権者らは、同会社の資産処分によつてはとうてい債権額の一割にあたる額の回収をもえられなかつたであろうことは、これまた前認定の事実から明らかなところであり、また以上の措置による控訴会社の設立、その営業の継続中、さらに現在にいたるまでの長期間にも、右債権者らから前記債権者総会および債権者代表委員会の最終決定ならびにそれにしたがつた前示の各措置について何らかの抗議がなされたことまたは法的な抗議的手段が講じられたことの事跡のないことからしても、被控訴人の右抗争にはいわれのないことが明らかである。
七、 以上にみたとおり、控訴会社は前記A委員長から本件土地、建物の譲渡を受けその所有権を取得したのであるから、同土地、建物に関する本件所有権移転登記は現在の実体的権利状態に符合しているものというべきである。 被控訴人は、右移転登記は虚構の被控訴会社清算人F名義を冒用してされた違法無効なものであり、たとえそれが実体上の権利関係に符合していたとしても容認されず、これを抹消すべきであると主張するが、仮に所論のように登記申請手続につき違法な行為があつたとすれば、その関係者に対しそれぞれ相当な法的措置ないし制裁が科せられねばならないことはともかくとして、そのこととすでになされた登記の効力を是認するか否かとは別個の問題であり、右登記申請手続の過程において所論のように違法な手段が介在していても、同登記が現在の実体的権利関係に符合している以上、右登記申請手続に瑕疵があるとの一事をもつて右登記の抹消を請求することは許されないから、被控訴人の右主張も採用の限りでない。 八、 よつて、本件土地、建物の所有権が被控訴人に帰属することを前提とする本訴請求はすべて失当たるを免れず、同請求を認容した原判決は不当であり、したがつて控訴人の予備的な反訴請求については判断の要がなく、本件控訴は理由があるので、民訴法三八六条に則り原判決を取り消したうえ、被控訴人の請求を棄却し、訴訟費用の負担につき同法九六条および八九条を適用して、主文のとおり判決する。
(裁判長裁判官 畔上英治 裁判官 上野正秋 裁判官 岡垣学)
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