判例検索β > 昭和34年(あ)第1805号
暴力行為等処罰に関する法律違法、住居侵入
事件番号昭和34(あ)1805
事件名暴力行為等処罰に関する法律違法、住居侵入
裁判年月日昭和37年7月27日
法廷名最高裁判所第二小法廷
裁判種別判決
結果棄却
判例集等巻・号・頁集刑 第143号477頁
原審裁判所名仙台高等裁判所
原審裁判年月日昭和34年8月25日
裁判日:西暦1962-07-27
情報公開日2017-10-17 14:19:31
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主 文
本件各上告を棄却する
理 由
被告人Aの上告趣意第三点、被告人Bの上告趣意第一点乃至第八点、被告人らの弁護人上田誠吉、同中田直人、同青柳孝夫、同寺本勤の上告趣意第一点、同弁護人安田覚治の上告趣意第一部第一章、被告人Cの弁護人逸見惣作の上告趣意第一点、被告人Bの弁護人高橋万五郎の上告趣意第一点について。
論旨は、行政機関職員定員法(昭和二四年法律一二六号、以下定員法という)附則九項は国鉄職員の団体交渉権を侵害するものであるから憲法二八条に違反し無効であるというのである。
しかし、憲法二八条が保障する勤労者の団体交渉権も公共の福祉のため制限を受けるのはやむをえないものであり、殊に国家公務員は国民全体の奉仕者として公共の利益のために勤務し、且つ職務の遂行にあたつては全力を挙げてこれに専念しなければならない性質のものであるから、団体交渉権等についても一般の勤労者とは違つて特別の取扱を受けることがあるのは当然であること、国鉄職員は純然たる国家公務員ではないが、本件定員整理の関係においては、これを国家公務員と同一視しうべきものであり、従つてその団体交渉権につき一般の勤労者と異る制限を規定する定員法附則九項が憲法二八条に違反するものでないことは当裁判所の判例とするところである(昭和二五年(オ)第三〇九号同二九年九月一五日大法廷判決、民集八巻九号一六〇六頁)。
また定員法が国家公務員法九八条二項の適用を排除していないことは所論の通りであるが、同項は団体交渉権を認めた規定ではないと解するのが相当であるから(昭和三五年(あ)第二八六〇号同三七年一月二三日第三小法廷判決、刑集一六巻一号一一頁参照)、定員法が国家公務員に対し、本件定員整理について団体交渉権を認めていることを前提として定員法附則九項の違憲をいう論旨も採用することができない。(その他の論旨は、単なる法令違反の主張であつて刑訴四〇五条の上告理由に当らない。)
被告人らの弁護人上田誠吉、同中田直人、同青柳孝夫、同寺本勤の上告趣意第七点について。
論旨中判例違反をいう点は、所論引用の判例は本件に適切ではないから前提を欠き、その余の論旨は単なる法令違反の主張であつて刑訴四〇五条の上告理由に当らない。
同第八点について
論旨は違憲をいうが、実質は事実誤認の主張であつて刑訴四〇五条の上告理由に当らない。
同第九点について
論旨は違憲をいうが、実質は単なる法令違反の王張であつて刑訴四〇五条の上告理由に当らない。
同第一二点、被告人らの弁護人安田覚治の上告趣意第一部第二章、被告人Dの弁護人鈴木寿治郎の上告趣意第一点について
論旨は違憲をいうが、実質は本件被告人等の各所為を以て勤労者の団体行動として正当な行為であるという単なる法令違反の主張であつて刑訴四〇五条の上告理由に当らない。
被告人Aの弁護人林久二の上告趣意第一点について
論旨は判例違反をいうが、所論引用の判例は本件に適切ではないから前提を欠きとるをえない。
被告人Dの弁護人鈴木寿治郎の上告趣意第二点について
論旨は違憲違法をいうが、所論被告人Dの検察官に対する自白調書が任意性を欠き証拠能力がないものであることを認めうる資料がなく、また原判決は右調書の外に補強証拠を掲げているのであるから違憲の主張は前提を欠き論旨はとるをえない。 同第三点について
論旨は判例違反をいうが、所論引用の判例は本件に適切ではないから前提を欠きとるをえない。
被告人ら及び弁護人らのその余の論旨は、いずれも単なる法令違反及び事実誤認の主張であつて刑訴四〇五条の上告理由に当らない。
また記録を調べても、刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。 よつて同四一四条、三九六条により、裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。
検察官 神山欣冶、同片岡平太出席
昭和三七年七月二七日
最高裁判所第二小法廷
裁判官 池 田 克 裁判官 河 村 大 助 裁判官 奥 野 健 一 裁判官 山 田 作 之 助 裁判長裁判官 藤田八郎は出張につき署名押印することができない。 裁判官 池 田 克
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