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執行停止の申立て事件(本案:平成27年(行ウ)第161号措置命令取消等請求事件)
事件番号平成27(行ク)70
事件名執行停止の申立て事件(本案:平成27年(行ウ)第161号措置命令取消等請求事件)
裁判年月日平成27年4月20日
法廷名東京地方裁判所
判示事項不当景品類及び不当表示防止法6条に基づく消費者庁長官の措置命令の効力停止を求める申立てについて,行政事件訴訟法25条2項本文所定の「重大な損害を避けるため緊急の必要があるとき」に当たるとされた事例
裁判要旨不当景品類及び不当表示防止法6条に基づく消費者庁長官の措置命令を受けた株式会社の事業の内容及び形態,売上高,企業規模及び信用への影響等判示の事情の下では,行政事件訴訟法25条2項本文所定の「重大な損害を避けるため緊急の必要があるとき」に当たる。
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平成27年(行ク)第70号
(本案事件

執行停止の申立て事件

平成27年(行ウ)第161号
主1
措置命令取消等請求事件)

消費者庁長官が平成27年2月27日付けで申立人株式会社Aに対して行った不当景品類及び不当表示防止法6条に基づく措置命令(消表対第254号)及び同日付けで申立人株式会社Bに対して行った同条に基づく措置命令(消表対第255号)は,本案事件の第一審判決の言渡しまでその効力を停止する。

2
申立人らのその余の申立てをいずれも却下する。

3
申立費用は,相手方の負担とする。

第1


申立て
消費者庁長官が平成27年2月27日付けで申立人株式会社Aに対して行った不当景品類及び不当表示防止法6条に基づく措置命令(消表対第254号)及び同日付けで申立人株式会社Bに対して行った同条に基づく措置命令(消表対第255号)は,本案事件の判決が確定するまでその効力を停止する。
第2

事案の概要
消費者庁長官は,申立人らが,それぞれ,窓に貼って使用する「○」という名称の商品(以下「本件商品」という。)を供給し,リーフレットやウェブページにおいて,本件商品が高い断熱効果を有するなどの表示をしていることについて,不当景品類及び不当表示防止法(以下「景品表示法」という。)4条2項に基づき,申立人らに対し,期間を定めて,当該表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料を求めたが,提出された資料が当該表示の裏付けとなる合理的な根拠を示すものであるとは認められず,同条1項1号に該当する表示(以下「優良誤認表示」という。)とみなされるとして,同法6条に基づき,当該表示が景品表示法に違反するものであることを一般消費者に対して周知徹底すること等を命じる各措置命令(以下「本件措置命令」という。)をした。本件は,申立人らが,本件措置命令の取消し等を求める訴訟(本案事件)を提起した上で,本件措置命令により生ずる重大な損害を避けるため緊急の必要があると主張して,行政事件訴訟法25条2項本文に基づき,本件措置命令の効力の停止を求める事案である。
1
景品表示法の定め
(1)

不当な表示の禁止
事業者は,自己の供給する商品又は役務の取引について,次の各号のいずれかに該当する表示をしてはならない。(4条1項)
1号

商品又は役務の品質,規格その他の内容について,一般消費者に対
し,実際のものよりも著しく優良であると示し,又は事実に相違して当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも著しく優良であると示す表示であって,不当に顧客を誘引し,一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認められるもの
2号及び3号

省略

内閣総理大臣は,事業者がした表示が前項第一号に該当するか否かを判断するため必要があると認めるときは,当該表示をした事業者に対し,期間を定めて,当該表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めることができる。この場合において,当該事業者が当該資料を提出しないときは,6条の規定の適用については,当該表示は同号に該当する表示とみなす。(4条2項)

(2)

措置命令
内閣総理大臣は,3条の規定による制限若しくは禁止又は4条1項の規定
に違反する行為があるときは,当該事業者に対し,その行為の差止め若しくはその行為が再び行われることを防止するために必要な事項又はこれらの実施に関連する公示その他必要な事項を命ずることができる。その命令は,当該違反行為が既になくなっている場合においても,次に掲げる者に対し,することができる。(6条)
1号

当該違反行為をした事業者

2号~4号
2
省略

前提事実
一件記録によれば,以下の事実を一応認めることができる。
(1)

申立人ら
申立人株式会社A(以下「申立人A」という。)は,園芸用樹木,草木類及び園芸用材料の販売並びに輸出入,建築資材の販売等を目的とする株式会社であり,平成9年11月7日に設立された。


申立人株式会社B(以下「申立人B」という。)は,建築資材の販売,建築工事の設計,施工及び請負等を目的とする株式会社であり,平成10年7月6日に設立された。

(2)

本件商品に関する表示


本件商品は,窓ガラスに貼って使用する透明なフィルムである。


申立人Aは,同社が供給する本件商品に関し,別紙2「申立人Aに係る表示内容」記載のとおりの各表示をしていた(疎甲10の1)。


申立人Bは,同社が供給する本件商品に関し,別紙3「申立人Bに係る表示内容」記載のとおりの各表示(以下,上記イの各表示と併せて「本件各表示」という。)をしていた(疎甲10の2)。

(3)

本件措置命令に至る経緯
消費者庁長官は,平成26年5月29日,申立人らに対し,景品表示法4条2項に基づき,同年6月13日までの期限を定めて,本件各表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めた(疎甲6の1・2)。

申立人らは,平成26年6月12日,消費者庁長官に対し,本件各表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料であるとして,「提出資料の概要」と題する書面と共に,資料1から資料20までの資料(以下「本件資料」という。)を提出した(疎甲7の1・2,8の1~8の6,8の7の1~8の9,8の10の1~8の20,疎乙4)。

消費者庁長官は,平成27年1月15日,申立人らに対し,行政手続法13条1項2号に基づき,予定される措置命令の内容を,申立人Aについては別紙4「申立人Aに係る措置命令の内容」記載のとおり,申立人Bについては別紙5「申立人Bに係る措置命令の内容」記載のとおりとして,平成27年1月29日までの期限を定めて,弁明を記載した書面及び証拠を提出することができる旨を通知した(疎甲9の1・2)。これに対し,申立人らは,平成27年1月29日までに,消費者庁長官に対し,「弁明書」及び「弁明書の補足」と題する書面等を提出した(疎甲5,11の1~11の7)。


消費者庁長官は,平成27年2月27日,本件資料は本件各表示の裏付けとなる合理的な根拠を示すものであるとは認められず,本件各表示は優良誤認表示とみなされるとして,同法6条に基づき,本件措置命令をした。本件措置命令のうち,申立人Aに対するものは,別紙4「申立人Aに係る措置命令の内容」記載のとおりであり,申立人Bに対するものは,別紙5「申立人Bに係る措置命令の内容」記載のとおりである。(疎甲10の1・2)

(4)

訴えの提起及び本件効力停止の申立て
申立人らは,平成27年3月18日,本件措置命令の取消し等を求める本
案事件に係る訴えを提起するとともに,本件効力停止の申立てをした。3
争点
(1)

「重大な損害を避けるため緊急の必要があるとき」に該当するか否か
(2)

「公共の福祉に重大な影響を及ぼすおそれがあるとき」に該当するか否か
(3)
4
「本案について理由がないとみえるとき」に該当するか否か

当事者の主張
(1)

本件効力停止の申立ての理由は,要旨,①本件措置命令による申立人ら
の経済的損失及び信用の毀損等は重大であり,本件措置命令の効力停止がなければ会社の存続自体が危ぶまれることから,「重大な損害を避けるため緊急の必要があるとき」に該当する,②本件措置命令の効力停止によって,公共の福祉に与える個別・具体的な事情は存在しないから,「公共の福祉に重大な影響を及ぼすおそれがあるとき」に該当しない,③申立人らは本件各表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料を提出したこと,申立人らは本件措置命令に当たって実質的に弁明の機会を付与されていないこと,本件措置命令には裁量権の範囲の逸脱又はその濫用があることに鑑みると,本件措置命令は違法であるから,「本案について理由がないとみえるとき」に該当しないというものである。
(2)

相手方の意見は,要旨,①申立人らの損害は,そもそも重大な損害に当
たらず,景品表示法の目的達成の必要性を犠牲にしてもなお救済しなければならない程度に重大な損害を避ける緊急の必要性があるともいえないから,「重大な損害を避けるため緊急の必要があるとき」に該当しない,②本件措置命令の効力停止の裁判がなされると,一般消費者の利益保護という公益が害されるところ,一般消費者の利益という公益を犠牲にしても,申立人らの損害を擁護しなければならない場合には該当しないから,「公共の福祉に重大な影響を及ぼすおそれがあるとき」に該当する,③本件資料は本件各表示の裏付けとなる合理的な根拠を示すものとはいえないこと,本件措置命令は,申立人らに弁明の機会を付与するなど,適正な手続を経てされたものであること,本件措置命令に裁量権の範囲の逸脱又はその濫用はないことに鑑みると,本件措置命令は適法であるから,「本案について理由がないとみえるとき」に該当するというものである。
第3
1
当裁判所の判断
争点(1)(「重大な損害を避けるため緊急の必要があるとき」に該当するか否か)について
(1)

一件記録によれば,次の事実を一応認めることができる。
申立人らの事業内容及び本件措置命令を受けるまでの事業の状況等(ア)

申立人Aは,花卉事業(切花,切葉,種苗等の輸入卸)と機能材料
事業(機能性フィルム・機能性塗料の製造・卸売販売)を主たる事業内容としている。申立人Aが取り扱う機能性フィルム・機能性塗料の主力商品には,窓用断熱材としての本件商品のほか,断熱コートや省エネスプレー等があり,フィルム事業の売上は本件商品が大半を占めている。(疎甲2)
(イ)

申立人Bは,申立人Aから仕入れた本件商品等(断熱材等)の販売
及び施工を主たる事業内容としており,その売上げは本件商品が大半を占めている(疎甲2)。
(ウ)

申立人Aは申立人Bの株式を100%保有しており,申立人Aが親
会社,申立人Bが子会社の関係にある。申立人A及び申立人Bの従業員は合計30名である。(疎甲2)
(エ)

申立人らは,本件商品について,申立人Aが製造を担当し,申立人
Bが販売(納品,施工)を担当するという事業形態を採用しており,これまでに約18年間,窓からの眺望を損なわず,透明でありながら断熱性に優れるなどの特徴を有するものとして,本件商品を販売し,その採用実績を増やしてきた(疎甲2)。
(オ)

本件商品を実際に使用しているいわゆるエンドユーザーは,①マン
ション購入者等の一般消費者や,②自動車,鉄道会社等の各種メーカー,工場,各種施設,オフィスビル等の事業者及び官庁等であるが,申立人Bによる本件商品の直接の販売先は,上記①に関しては,マンション販売事業者やその関連会社(内装,インテリア事業者),上記②に関しては,建設業者(いわゆるゼネコン),入札業者,販売会社その他の中間業者である(疎甲2,8の19)。
(カ)

申立人Aの年間の売上高は,過去3年分を見ると,合計約●●●●
●●●●●●●●●●●●●●●円で,そのうち花市場に関するものが約●●●●●●●●●●●●●●●●●●●円(全体の約92%),フィルムに関するものが約●●●●●●●●●●●●●●●●●円(全体の約6%)である。他方,売上高から売上原価を控除した後の売上総利益は,全体で合計約●●●●●●●●●●●●●●●●●円であるところ,そのうちフィルムに関するものは約●●●●●●●●●●円(全体の約30%)である。(疎甲13の1~13の3)
(キ)

申立人Bの年間の売上高は,過去3年分を見ると,合計約●●●●
●●●●●●●●●●●●●円で,そのうちフィルムの販売や施工に関するものが合計約●●●●●●●●●●●●●●●●●円(全体の約99%)である。また,売上高から売上原価を控除した後の売上総利益は,全体で合計約●●●●●●●●●●●●●●●●●円である。(疎甲15の1~15の3)

本件各表示の一部表示の中止
申立人らは,消費者庁長官から本件各表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求められたことを受けて,平成26年6月12日頃,本件各表示のうち,遮蔽係数,本件商品を貼り付けることによる室温の変化,室温の変化が冷暖房費に与える影響に関係する一部表示を自主的に中止した(疎甲7の1・2)。


本件措置命令に関する先行報道
平成27年2月13日,本件商品に係る表示に関して,景品表示法違反による措置命令を出す方針である旨,テレビ局による先行報道がされた(疎甲2)。

消費者庁による本件措置命令の公表
消費者庁は,平成27年2月27日頃,本件措置命令について,同庁のウェブページにおいて公表した(疎甲18の2)。


本件措置命令等の影響
(ア)

申立人らは,本件措置命令に関する先行報道や本件措置命令を受け
た結果,本件商品に関するほとんど全ての取引がキャンセルされ,新規受注も全く得られなくなった。また,申立人らは,取引先事業者から,エンドユーザーからの返金や賠償の要求があり,販売責任を問われている旨の苦情等を受け,エンドユーザーからも,多数の苦情や返金要求を受けている。(疎甲2)
(イ)

申立人Aは,平成27年1月,新規事業について融資を受けるため,
銀行との間で当座貸越契約を締結し,合計1億5000万円の融資を受ける話を進めていたが,本件措置命令に関する先行報道や本件措置命令を受けた結果,同銀行から上記融資を受けられない状況となった(疎甲2)。
(ウ)

申立人Aは,本件措置命令に関する先行報道や本件措置命令を受け
た結果,花卉事業の取引先である会社から,支払日よりも前に直ちに入金するよう要請を受けるなどしたほか,省エネスプレー等の他の商品についても売上が激減し,取引先の事業者から,当該商品につき消費者庁からのお墨付きをもらうよう求められることもあった(疎甲2)。(エ)

本件措置命令に関する先行報道や本件措置命令の結果,インターネ
ット等において,本件商品は断熱効果が全くない偽装品であり,大学や省庁も騙されたといった風評が広がっている(疎甲2)。

申立人らによる記者会見等
申立人らは,平成27年2月27日,本件措置命令を受けた直後に,消費者庁記者クラブにおいて,本件措置命令を受けたことを公表するとともに,今後,本件措置命令に対して不服申立て(取消訴訟及び国家賠償請求訴訟の提起)をする旨の記者会見をした(疎甲16)。
また,申立人らは,平成27年3月18日,本案事件に係る訴えを提起するとともに,本件効力停止の申立てをし,同日,訴訟等に至った経緯や本件商品に断熱性能があることについて記者会見をし,その後も記者への対応をしている(疎甲17,20,21(枝番を含む。))。

申立人らによる取引先への説明等
申立人らは,本件措置命令を受けた後,大手の取引先を中心に,度々,本件措置命令の内容や本件商品に断熱性能がある旨の説明を行っており,大手の取引先の中には,本件商品の販売は当面見合わせるものの,訴訟の推移を見守る旨の姿勢を表明し,別の商品については販売を再開するとしている会社があるほか,本件措置命令の効力停止が認められ,本件商品に関する新しいカタログができあがれば,本件商品の販売を再開できる見込みがあるとする取引先担当者もいる(疎甲18の1・2,24)。
(2)

検討
本件措置命令は,本件商品の販売自体を禁止するものではない。しかしながら,申立人らは,長年にわたり,本件各表示のような形で本件商品の断熱効果を表示して営業活動を行ってきたものであり,本件商品が同表示に相応する性能を有するとの購入者側の信用を基礎としてこれまでの販売実績を築いてきたものといえるところ,本件措置命令は,本件各表示が,本件商品の内容について,実際のものよりも著しく優良であると示すものであり,景品表示法に違反するものであることを,一般消費者に周知徹底する(以下,これを「周知措置」という。)よう申立人らに命ずるなどするものである。本件措置命令に違反した場合,違反者に対する2年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金又はその併科(景品表示法16条)や,法人に対する3億円以下の罰金刑(同法18条1項1号)が科される可能性がある以上,同命令が効力を有している限り,申立人らとしては,これに従って周知措置を行わざるを得ないのであって,その場合,本件商品の競争力の基礎となる本件各表示が優良誤認表示で違法なものであった旨を申立人ら自らが一般に周知することになるのであるから,事実上,本件商品の販売は困難となり,申立人らの信用も毀損されることになるものというべきである。
実際にも,本件措置命令に関する先行報道や本件措置命令の公表がされた結果,申立人らにおいては,本件商品に関するほとんど全ての取引がキャンセルされ,新規受注も全く得られなくなっており,取引先事業者やエンドユーザーから多数の苦情や返金の要求を受け,インターネット等において,本件商品は断熱効果が全くない偽装品であり,大学や省庁も騙されたといった風評が広がるに至っている。このほか,銀行からは新規事業に関する融資を受けられなくなり,花卉事業の取引先の会社からも直ちに入金するよう要請を受けたり,省エネスプレー等の他の商品についても売上が激減したりするなど,本件商品に係る事業以外についても事業活動に影響が生じていることがうかがわれる。申立人らが本件措置命令に従って周知措置を実施した場合,かかる状態はさらに悪化するおそれがあるものというべきである。

そこで,以上のような結果,申立人らが受ける損害の程度についてみることとする。
まず,申立人Bは,申立人Aから仕入れた本件商品等(断熱材等)の販売及び施工を主たる事業内容としているところ,申立人Bの年間の売上高は,過去3年分を見ると,合計約●●●●●●●●●●●●●●●●●円で,そのうちフィルム(本件商品が大半を占めている。以下同じ。)の販売や施工に関するものが全体の約99%を占めており,売上高から売上原価を控除した後の売上総利益は,全体で合計約●●●●●●●●●●●●●●●●●円となっている。このように,申立人Bの事業は,本件商品に係る事業に依存して成り立っているということができ,上記アで述べたことを踏まえると,本件措置命令の効力が維持され,周知措置等を取らざるを得なくなれば,倒産をするおそれもあるというべきである。
また,申立人Aの年間の売上高は,過去3年分を見ると,合計約●●●●●●●●●●●●●●●●●●●円で,そのうち花市場に関するものが全体の約92%を占め,フィルムに関するものは全体の約6%を占めるにとどまる。そうすると,本件措置命令によってフィルムに係る事業の営業が事実上できなくなったとしても,申立人Aの事業活動の全体が継続困難となるとまでは認められないが,フィルムに係る事業の売上高は,年間約●●●●●●●●●●●●●●●●●円であって,それ自体高額なものといえる上,売上高から売上原価を控除した後の売上総利益についてみると,フィルムに係る事業に関するものは約●●●●●●●●●●円と全体の約30%という高い割合を占めているのであるから,申立人Aの企業規模(申立人Bと合わせても合計30名の従業員を有するにすぎない。)をも考慮すると,本件措置命令によるその営業活動に対する影響と経済的損失は重大なものといえる。さらに,申立人Aは,申立人Bの100%の株式を保有し,本件商品について,申立人Aが製造を,申立人Bが販売(納品,施工)を担当するという事業形態を採用しており,申立人Bは,申立人Aから仕入れた本件商品等(断熱材等)の販売及び施工を主たる事業内容とし,その年間の売上高はフィルムの販売や施工に関するものが全体の約99%を占めているところ,本件措置命令により,親会社であるAが周知措置を行った場合,その影響により子会社である申立人Bの営業活動に重大な支障が生じ得るところであり,仮に同社が倒産した場合,申立人Aは,保有する申立人Bの株式相当額の経済的損失を被るおそれがあるだけでなく,申立人Aによる本件商品の製造,申立人Bによる販売(納品,施工)という事業形態そのものを失うことになりかねないといえる。
以上の事情によれば,本件措置命令の効力が停止されない場合に申立人らに生じるおそれのある損害の程度は大きなものというべきである。しかも,既に述べた事情に加え,この損害が本件商品に対する消費者からの信用低下を原因とするものであり,これを契機として競合商品に顧客を奪われるなどするおそれもあることなども考慮すると,損害の回復には困難を伴うものといわざるを得ない。そうすると,本件措置命令によって申立人らには重大な損害が生ずるものということができる。

ところで,処分により重大な損害を生ずるか否かを判断するに当たっては,当該処分の内容及び性質も勘案するものとされるが(行政事件訴訟法25条3項),これは,当該処分の内容及び性質に照らして,その執行等を停止することにより申立人以外の者に対していかなる影響が生じ得るかをも考慮しつつ,上記判断をすることを求める趣旨のものと解される。この観点から検討すると,景品表示法は,商品及び役務の取引に関連する不当な景品類及び表示による顧客の誘引を防止するため,一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれのある行為の制限及び禁止について定めることにより,一般消費者の利益を保護することを目的としており(1条),本件措置命令も,本件各表示が優良誤認表示とみなされるとして,同法6条に基づいてされたものであり,上記目的を達成するためにされたものである。このように,本件措置命令は,一般消費者の利益を保護することを目的とするものであって,本件措置命令が違法であるか否かが明らかでない段階において,その効力を停止することは,上記利益との間での緊張関係を生じ得るものである。しかしながら,本件措置命令については,先行報道があったほか,消費者庁が同庁のウェブページにおいてこれを公表しており,事実上,一般消費者に広く周知されているところであって,一般消費者の利益を保護するという目的については,本件措置命令の発令自体によってある程度は達成されている状況にあるといえる(付言すると,本件措置命令の効力の停止は,あくまで同命令に基づき申立人らが周知措置等を義務付けられることを一時的に停止するものであり,同命令を取り消すものではないから,消費者庁のウェブページによる同命令の公表が今後許されなくなるわけではない。)。また,申立人らは,本件措置命令を受ける前に,本件各表示のうち,遮蔽係数等に関係する一部表示を自主的に中止しているところである。そして,本件商品のエンドユーザーには一般消費者も含まれるものの,申立人らが直接に販売等をする先は,マンション販売事業者やその関連会社(内装,インテリア事業者),建設業者(いわゆるゼネコン),入札業者,販売会社その他の中間業者であり,本件措置命令があったことを知り又は容易に知り得る者であって,現在の状況下で本件商品を購入等することの利害得失を判断する相応の能力を有しているといえるから,本件措置命令の効力を停止したとしても,本件各表示により,不当に顧客を誘引し,一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれが従前と同じようにあるとまではいえない。そうすると,本件措置命令という処分の内容及び性質を勘案しても,上記イで検討したところによれば,本件においては当該処分により申立人らに重大な損害が生ずるものというべきである。

なお,既に見たとおり,本件措置命令の発令は,事実上,一般消費者や中間業者に広く周知されているところ,かかる状況下において,本件措置命令の効力を停止したとしても,それはあくまで行政事件訴訟法の定める効力停止の要件を充たす事実が疎明されたというにすぎず,当裁判所が本件措置命令の違法や本件商品の性能等に係る申立人らの主張が正しいことを認めるものではないから,本件商品の信用低下による販売困難等の損害の発生を直ちに食い止めることができるともいえず,したがって,本件措置命令の効力を停止することが損害を避けるために必要であるといえるか疑問を呈する余地もないではない。
しかしながら,申立人らは,平成27年2月27日,本件措置命令を受けた直後に,消費者庁記者クラブにおいて,今後,本件措置命令に対して不服申立て(取消訴訟及び国家賠償請求訴訟の提起)をする旨の記者会見をし,同年3月18日,本案事件に係る訴えの提起及び本件効力停止の申立てをするとともに,訴訟等に至った経緯や本件商品に断熱性能があることについて記者会見をしているほか,大手の取引先を中心に,度々,本件措置命令の内容や本件商品に断熱性能があることについて説明を行っており,大手の取引先の中には,本件商品の販売は当面見合わせるものの,訴訟の推移を見守る旨の姿勢を表明し,別の商品については販売を再開するとしている会社があるほか,本件措置命令の効力停止が認められ,本件商品に関する新しいカタログができあがれば,本件商品の販売を再開できる見込みがあるとする取引先担当者もいるなど,申立人らにおいて,フィルム事業を再開できるよう努めているところである。加えて,現時点では,本件措置命令が発令されて未だ間もない時期にあることに鑑みると,申立人らの上記損害が取り返しのつかない段階に至っているとまではいえない。しかるに,本件措置命令の効力を維持し,申立人らが,本件措置命令の内容に従って周知措置を自ら行うこととなれば,申立人ら自身の信用や取り扱う商品の信用は失墜し,本件商品に係る事業の再建が不可能となるという決定的な打撃を被るおそれが高いというべきである。そうすると,本件措置命令の効力を停止することが,損害を避けるために緊急に必要であるということができる。

以上によれば,本件においては,「重大な損害を避けるため緊急の必要があるとき」(行政事件訴訟法25条2項本文)に該当する事実の疎明があるものというべきである。
2
争点(2)(「公共の福祉に重大な影響を及ぼすおそれがあるとき」に該当するか否か)について
相手方は,本件各表示がウェブサイト等の消費者の目に広く触れる媒体で表示がされているということ等からすると,仮に本件について効力停止の裁判がなされると,違法行為が継続されるおそれがあり,一般消費者の利益保護という公益が害されることになるのに対し,申立人らが本件措置命令によって受ける損害は重大なものとはいえないから,本件は,一般消費者の利益という公益を犠牲にしても,申立人らの損害を擁護しなければならない場合に該当せず,本件申立てを認めることは,「公共の福祉に重大な影響を及ぼすおそれ」(行政事件訴訟法25条4項)を生じさせることとなる旨主張する。
しかしながら,一般消費者の利益を保護するという目的については,本件措置命令の発令自体によってある程度達成されている状況にあるといえる一方で,本件措置命令によって申立人らが被る損害は重大なものであり,上記目的との間で一時的に緊張関係が生じ得るにしてもなお申立人らを救済しなければならない緊急の必要性が存在するといえることは先に述べたとおりであるから,この点に関する相手方の主張を採用することはできない。
したがって,本件については,「公共の福祉に重大な影響を及ぼすおそれがあるとき」(行政事件訴訟法25条4項)に該当するとはいえない。
3
争点(3)(「本案について理由がないとみえるとき」に該当するか否か)について
(1)

申立人らの本案事件における主張は,①本件各表示の裏付けとなる合理
的根拠を示す資料を提出しているのであるから,景品表示法4条2項のいわゆる「不実証広告規制」は適用されず,したがって,本件各表示は優良誤認表示には当たらない,②消費者庁長官は,本件措置命令を行う理由(本件資料が本件各表示の裏付けとなる合理的な根拠として足りないと判断した理由)を明らかにしておらず,行政手続法13条1項2号に基づく弁明の機会が実質的には申立人らに付与されていない,③消費者庁長官は,敢えて,狙い撃ち的,見せしめ的に本件措置命令を発したといえるのであって,裁量権の範囲を逸脱し又はこれを濫用するものであるから,本件措置命令は違法であるというものである。
これに対し,相手方は,上記①につき,申立人らが,本件各表示を裏付けるものとして,主として,多数の納品先における実証データ,第三者機関による実証結果等に関する本件資料を提出したところ,消費者庁長官は,本件資料の提出後6か月以上もの期間をかけ,本件資料が「不当景品類及び不当表示防止法第4条2項の運用指針-不実証広告規制に関する指針-」(平成15年10月28日

公正取引委員会)(疎乙1)所定の要件を満たすか否

か検討し,その結果,本件資料が合理的根拠資料とは認められないと認定したのであって,その判断は合理的なものであり,②につき,消費者庁長官は,申立人らに対し,行政手続法の定める内容を事前に告知し,これに対する弁明の有無を確認しているのであるから,何ら同法に違反する点はなく,③につき,消費者庁長官において申立人らを狙い撃ちにするなどの意図はなく,本件措置命令は必要かつ相当なものであり,裁量権の範囲の逸脱又はその濫用はないのであって,本件措置命令は適法であるから,本件は「本案について理由がないとみえるとき」に当たると主張する。
(2)

このうち,上記①の点について検討すると,申立人らの提出した本件資
料には,本件商品について,多数の納品先におけるデータ,第三者機関による実証結果に関する資料が含まれているところ,これらには,夏季に実施又は夏季を想定した検証により,本件商品が日射による室温上昇を抑制させ,冷房負荷を低減させることが確認できたこと(疎甲8の6,8の7の1,8の7の2,8の7の4~8の7の6,8の10の1~8の10の14),冬季に実施又は冬季を想定した検証により,本件商品が室温低下を抑制させ,暖房負荷を低減させることが確認できたこと(疎甲8の7の3,8の10の15~8の10の19)を示すというもののほか,日射熱遮断効果に関し,第三者機関の評価試験に基づき申立人らが本件商品の遮蔽係数を0.5相当と確認したこと(疎甲8の2,8の5),断熱効果に関し,ガラス単体よりもガラスに本件商品を貼付した方が熱貫流率が小さくなることが確認されたこと(疎甲8の3)を示すというものなどがある。
これに対し,相手方は,本件資料の提出によっては本件各表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出があったとはいえないことの疎明資料として,2名の専門家がそれぞれ作成した各意見書(疎乙8の1・2)を提出している。このうち1名の専門家の意見は,結論として,本件資料を見ても,本件商品に高い断熱性能や日射遮へい性能があるとする技術的な根拠は疑問であり,本件各表示のような効果があるといえるだけの合理的な根拠はない旨のものであり,もう1名の専門家の意見は,結論として,本件各表示を行うことは,学術的には何の根拠もなく,効果を生み出す伝熱現象も,理論的に考え難い機構によっており,恣意的に導き出した試験結果,測定結果に基づくものである旨を述べるものである。
そこで検討すると,上記①の点について申立人らが消費者庁長官に提出した本件資料の内容の合理性や,相手方が本件において疎明資料として提出した上記各意見書の内容の当否については,科学的知見を踏まえた判断を要するものであって,本案事件の審理を尽くした上で決せられるべきことであり,現段階ではにわかにその帰趨を判定し難いといわざるを得ない。
(3)

したがって,上記②及び③の点について検討するまでもなく,本件につ
いては,「本案について理由がないとみえるとき」(行政事件訴訟法25条4項)に該当するとはいえない。
4
効力停止の期間について
上記3の「本案について理由がないとみえるとき」に該当するか否かの判断は,あくまで現段階における疎明資料を踏まえたものにすぎず,本案事件の第一審判決の結論によって影響を受けるものであるから,本件措置命令の効力を停止すべき期間については,本案事件の第一審判決の結論を踏まえて改めて判断すべきである。
したがって,本件措置命令の効力停止の期間は,本案事件の第一審判決の言渡しまでとするのが相当である。
第4

結論
よって,本件効力停止の申立ては,本件措置命令について,本案の第一審判決の言渡しまでその効力を停止することを求める限度で理由があるから,その限度で認容し,その余の部分は理由がないから却下することとして,主文のとおり決定する。
平成27年4月20日
東京地方裁判所民事第51部

裁判長裁判官

小林
裁判官

徳井
裁判官

堀内宏司真元城
(別紙2)

申立人Aに係る表示内容

1
平成16年頃から平成23年3月31日までの間,申立人Aの取引先事業者を通じて配布したリーフレットにおいて,「透明のフィルムを窓ガラスに貼るだけで冷暖房効率が30%~40%アップ」,「冷暖房効率30%~40%アップ」,「冬:窓ガラスから逃げる熱を30%~40%抑え,暖房効率を向上させます。」,「夏:窓ガラスから入る熱を30%~40%抑え,冷房効率を向上させます。」と記載することにより,あたかも,本件商品を使用すれば,冬季においては本件商品が窓ガラスから逃げる熱を30パーセントないし40パーセント抑え,夏季においては本件商品が窓ガラスから入る熱を30パーセントないし40パーセント抑え,冷暖房効率が30パーセントないし40パーセント向上するかのように示す表示

2
平成22年2月から平成23年3月31日までの間,申立人Aの取引先事業者を通じて配布したリーフレットにおいて,「断熱補助効果
放射熱を室外へ放出

冬夏
○の働きにより

○の働きにより対流熱を室内に保温します」,「断熱

補助効果によりお部屋の快適性がアップ。例えば寝室の場合,快適な睡眠をサポート・冷暖房費用の削減に!

■快適=断熱補助」,「○を貼ると

夏は室内の

暑さの原因となる放射熱をより多く室外へにがし,冬は対流熱を室内にとじこめる事ができます!この効果により,夏は涼しく,冬は暖かい快適空間を演出。夏・冬両シーズンで断熱補助効果を発揮する特殊なフィルムです。」と記載することにより,あたかも,本件商品を使用すれば,夏季においては本件商品が放射熱を室外へ放出し,冬季においては本件商品が対流熱を室内に閉じ込めるかのように示す表示
3
例えば,平成24年11月26日から平成25年9月12日までの間,自社ウェブサイトにおけるウェブページにおいて,「夏の遮熱で

室内に入る熱をカット」,「冬の断熱で

暖房費

熱を逃がさない」,「1.夏涼しく,冬暖かい

10%ダウン

10%ダウ
室内から

冷暖房効率は最大40%アップ

します。」,「■断熱・遮熱フィルムとしての高い効果
ト!

冷房費

放射熱を94%カッ

夏涼しく・冬暖かい部屋を作るから冷暖房効率が30~40%アップしま
す!」,「夏は,外からの太陽熱の侵入をいかに防ぐかが重要です。○を室内側に貼ることで,窓ガラスが室外側から吸収した熱の室内への放射を大幅に抑えます。○を貼った窓の放射熱量はなんと通常の窓ガラスの18分の1。熱のほとんどは室外側に放射され,窓ガラスから入る熱が40~50%削減されます。

内が熱くならないから,冷房効率が大幅にアップします!」,「冬は,外気の影響よりも室内の暖かい空気を外に逃がさないようにすることが大切です。○を室内側に貼ることで,特殊コート層が室内の熱の損失を抑制。窓ガラスから逃げる熱の量が20~30%ダウンし,これまでのフィルム製品では難しかった冬の断熱や防寒が実現します。

室内が冷えないから,暖房効率が大幅にアップしま

す!」等と記載することにより,あたかも,本件商品を使用すれば,夏季においては本件商品が窓ガラスから入る熱を40パーセントないし50パーセント削減し,冬季においては本件商品が窓ガラスから逃げる熱を20パーセントないし30パーセント削減し,冷暖房効率が最大40パーセント向上するとともに冷暖房費が10パーセント低下するかのように示す表示
以上

(別紙3)

申立人Bに係る表示内容

1
平成23年4月1日から平成26年4月までの間,自社ウェブサイトにおけるウェブページにおいて,「○を貼付すると,室温が2~6℃変化します。
設定

温度を2℃変えるだけで空調費は一般オフィスで約25~35%削減できます。一般家庭でも光熱費を約20~30%節約できます。」,「○は空調機の稼働を軽減し,省エネルギーに直接貢献します(夏冬とも20~40%抑制)。」,「夏

窓ガラスから入る熱を20~40%軽減し,冷房効率を向上させます。窓ガラスから逃げる熱を20~30%削減し,暖房効率を向上させます。」,
「フィルム表面の透明なコート層が室内の断熱を行うことによって冷暖房効率が30~40%アップします。」等と記載することにより,あたかも,本件商品を使用すれば,夏季においては本件商品が窓ガラスから入る熱を20パーセントないし40パーセント軽減し,冬季においては本件商品が窓ガラスから逃げる熱を20パーセントないし30パーセント削減し,冷暖房効率を20パーセントないし40パーセント向上させるとともに一般家庭における光熱費を約20パーセントないし30パーセント節約できるかのように示す表示
2
平成23年4月以降,申立人Bの取引先事業者を通じて配布したリーフレットにおいて,「○は透明度,開放感といったガラスのメリットを残しつつ,同時に安全性や熱効率の向上をサポートする機能性フィルムです。」,「目に見える光はそのままに,有害な紫外線や熱負荷を減らすことにより室内の快適さを追求します。」,「断熱

涼しい夏」,「冷房効率

10%~25%アップ」と記載す

ることにより,あたかも,本件商品を使用すれば,夏季において本件商品が室内への熱負荷を減らし,冷房効率が10パーセントないし25パーセント向上するかのように示す表示
3
平成24年5月以降,申立人Bの取引先事業者を通じて配布したリーフレットにおいて,「○は室内の明るさをそのままに,フィルム表面に特殊コート層をコーティングする新技術により,太陽の熱(放射熱)と空気の熱(対流熱)をコントロールして,夏・冬ともに快適生活のお手伝いができるフィルムです。また,飛散防止,紫外線カット効果で『安心/安全』に貢献致します。」,「①あつい夏,エアコンの稼働はなるべく控えて過ごしたいものです。

②夏の窓ガラスは

太陽の熱(放射熱)を受けてパネルヒーターのようにあつくなります。これがお部屋をあつくする一因となります。

③○は窓ガラス表面からの輻射熱を大幅に

減らします。これにより本来,お部屋に侵入し,蓄積されていく熱が軽減されます。

④窓ガラスの輻射熱を軽減することによりエアコンの効きが良くなりま
す。」及びそれぞれの記載に対応するイメージ図,「その4.冬の対策
○は対

流熱の伝わりを抑制することで,室温低下を緩和します。」,「冬の断熱効果により,窓際の温度低下を緩和」と記載することにより,あたかも,本件商品を使用すれば,夏季においては本件商品が窓ガラス表面からの輻射熱を減らすことにより室内に蓄積される熱が軽減し,冬季においては本件商品が室内の熱の伝達を抑制することによって室温低下が緩和するかのように示す表示
以上

(別紙4)

申立人Aに係る措置命令の内容

1
申立人Aは,同社が一般消費者に販売する本件商品に係る表示に関して,次に掲げる事項を速やかに一般消費者に周知徹底しなければならない。この周知徹底の方法については,あらかじめ,消費者庁長官の承認を受けなければならない。(1)

申立人Aは,本件商品を一般消費者に販売するに当たり,別紙2「申立人
Aに係る表示内容」記載の各表示をそれぞれしていたこと。
(2)

前記(1)の表示は,本件商品の内容について,一般消費者に対し,実際のも
のよりも著しく優良であると示すものであり,景品表示法に違反するものであること。
2
申立人Aは,今後,本件商品又はこれと同種の商品の取引に関し,前記1記載の表示と同様の表示が行われることを防止するために必要な措置を講じ,これを同社の役員及び従業員に周知徹底しなければならない。

3
申立人Aは,今後,本件商品又はこれと同種の商品の取引に関し,表示の裏付けとなる合理的な根拠をあらかじめ有することなく,前記1記載の表示と同様の表示をしてはならない。

4
申立人Aは,前記1に基づいて行った周知徹底及び前記2に基づいて採った措置について,速やかに文書をもって消費者庁長官に報告しなければならない。以上

(別紙5)

申立人Bに係る措置命令の内容

1
申立人Bは,同社が一般消費者に販売する本件商品に係る表示に関して,次に掲げる事項を速やかに一般消費者に周知徹底しなければならない。この周知徹底の方法については,あらかじめ,消費者庁長官の承認を受けなければならない。(1)

申立人Bは,本件商品を一般消費者に販売するに当たり,別紙3「申立人
Bに係る表示内容」記載の各表示をそれぞれしていたこと。
(2)

前記(1)の表示は,本件商品の内容について,一般消費者に対し,実際のも
のよりも著しく優良であると示すものであり,景品表示法に違反するものであること。
2
申立人Bは,今後,本件商品又はこれと同種の商品の取引に関し,前記1記載の表示と同様の表示が行われることを防止するために必要な措置を講じ,これを同社の役員及び従業員に周知徹底しなければならない。

3
申立人Bは,今後,本件商品又はこれと同種の商品の取引に関し,表示の裏付けとなる合理的な根拠をあらかじめ有することなく,前記1記載の表示と同様の表示をしてはならない。

4
申立人Bは,前記1に基づいて行った周知徹底及び前記2に基づいて採った措置について,速やかに文書をもって消費者庁長官に報告しなければならない。以上

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