判例検索β > 平成28年(わ)第2647号
殺人、窃盗
事件番号平成28(わ)2647
事件名殺人,窃盗
裁判年月日平成29年9月8日
法廷名名古屋地方裁判所
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主文
被告人を懲役15年に処する
未決勾留日数のうち210日をその刑に算入する。
理由
(罪となるべき事実)
被告人は,
第1

平成23年11月27日午前零時8分頃から同日未明頃までの間に,愛知県豊橋市a町bc番地所在のde号A方において,かねてゲームサイトを通じて知り合い2度ほど面識のあった同人から無視されたなどと思って,その頭部を持っていたペットボトルでたたいた。すると,同人が「あいた。」と声を上げたので,被告人は,これ以上声を上げられたくないとの思いから,殺意をもって,前記A(当時53歳)の頸部をタオルで絞め付け,よって,その頃,同所において,同人を頸部圧迫により窒息死させて殺害した。

第2

その頃,同所において,同人所有の現金約3000円及びテレビ一式(時価約8000円相当)を窃取した。

(法令の適用)
被告人の判示第1の所為は刑法199条に,判示第2の所為は同法235条にそれぞれ該当し,判示第1の罪について所定刑中有期懲役刑を,判示第2の罪について所定刑中懲役刑を選択し,以上は同法45条前段の併合罪であるから,同法47条本文,10条により重い判示第1の罪の刑に法定の加重をした刑期の範囲内で被告人を懲役15年に処し,同法21条を適用して未決勾留日数中210日をその刑に算入することとし,訴訟費用については,刑訴法181条1項ただし書を適用して被告人に負担させないこととする。
(量刑の理由)
被告人の量刑を考える上で重視すべきは殺人の事案である。被告人は,深夜,被害者方を何の連絡もなく訪れ,被害者の言動にいらついて,その頭部をたたきなが
ら,同人から声を上げられると,これ以上騒がれたくないとの思いから犯行に及んだという。被害者に特に落ち度はなく,その動機は,被害者の生命を奪うものとして飛躍があり,理不尽で身勝手といわざるを得ない。また,首を絞められている被害者が「なんで。」と言うと,被告人は,更に強く絞め続けており,その犯行は,強固な殺意に基づく執ようなものであるが,計画性はなく,突発的なものである。そうすると,本件は,知人をひも状の道具で絞殺した同種事案の中では,比較的重い部類に属するということができる。そこで,これら犯罪そのものに関する事情に加え,被告人が事実を認めて反省の態度を示しており,被害者の娘との間で示談を成立させたことや,被告人の妻が監督を誓っていることなども併せ考慮して,主文のとおり量刑した。
(求刑-懲役17年,弁護人の意見-懲役12年)
平成29年9月12日
名古屋地方裁判所刑事第3部

裁判長裁判官

吉井隆
裁判官

引馬満
裁判官

堀田康平理子介
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