判例検索β > 平成29年(行コ)第5号
事件番号平成29(行コ)5
裁判年月日平成30年4月17日
法廷名福岡高等裁判所  那覇支部
結果棄却
原審裁判所名那覇地方裁判所
原審事件番号平成27(行ウ)3
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主文1
本件控訴を棄却する

2
控訴費用は控訴人の負担とし,
当審における参加によって生じた費用
は参加人の負担とする。
事実及び理由

第1

控訴の趣旨

1
原判決を取り消す。

2
被控訴人の請求を棄却する。

第2

事案の概要(略称は原判決のものを用いる。)

1
本件は,
処分行政庁である沖縄県知事が,
参加人による本件開示請求に対し,
本件開示決定をしたため,被控訴人が,控訴人に対し,本件開示決定の取消しを求めた事案である。控訴人は,本件訴えが法律上の争訟に当たらない,被控訴人には原告適格がない,本件開示決定は適法であるとして争い,参加人が原審において行政事件訴訟法22条に基づき訴訟参加した。
原審は,本件訴えは法律上の争訟に当たり,被控訴人は原告適格を有し,本件開示決定は本件条例7条7号イに反する違法があるとして,本件請求を全て認容したので,控訴人が控訴した。

2
前提事実,法令等の定め,争点及び当事者の主張は,次のとおり付加及び訂
正するほか,原判決の「事実及び理由」の第2の2ないし5のとおりであるから,これを引用する。
原判決3頁15行目の「(以下「本件土地」という。)を所有し,」を「(以下「本件土地」という。)のうちの大半(以下「本件国有地」という。)を所有し,その余の土地と合わせて,」に改める。
原判決4頁3行目
「甲10の1・2」
の次に以下,
「。
「本件合意」
という。

を加え,同頁5行目の「本件土地の一部」を「本件国有地の一部」に,同頁6行目の「という。」を「といい,同部分を「本件共同使用部分」という。」にそれぞれ改める。
原判決7頁9行目の
「国の機関」
から同頁14行目末尾までを次のとおり改
める。


国の機関,
独立行政法人等,
地方公共団体又は地方独立行政法人が行う事
務又は事業に関する情報であって,
公にすることにより,
次に掲げるおそれ
その他当該事務又は事業の性質上,
当該事務又は事業の適正な遂行に支障を
及ぼすおそれがあるもの(6号)

(略)


契約,交渉又は争訟に係る事務に関し,国,独立行政法人等,地方公共団体又は地方独立行政法人の財産上の利益又は当事者としての地位を不当に害するおそれ

ハないしホ

(略)」

原判決8頁17行目の
「県」
から同頁22行目末尾までを次のとおり改める。


県,国,独立行政法人等,他の地方公共団体又は地方独立行政法人が行う事務又は事業に関する情報であって,公にすることにより,次に掲げるおそれその他当該事務又は事業の性質上,当該事務又は事業の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるもの(7条7号)


(略)


契約,交渉又は争訟に係る事務に関し,県,国,独立行政法人等,他の地方公共団体又は地方独立行政法人の財産上の利益又は当事者としての地位を不当に害するおそれ

ウないしオ

(略)」

原判決11頁17行目冒頭から同頁21行目末尾までを次のとおり改める。「

本件各文書には,共同使用開始後も本件共同使用に係る土地について米軍に種々の権限が留保されていること及び本件共同使用に当たって米国側から提示された使用条件が記載されているとともに,米軍が専用するとの意向を示した部分が図面上具体的に記載され,さらに県道70号線のうち本件共同使用に係る区域が明示されているところ,同文書が公開されることによって,本件共同使用部分の形状や位置関係,本件共同使用部分及びその周囲の利用状況,米軍が使用する施設,建物の概要や配置,本件共同使用部分との位置関係のほか,米軍が使用する施設,建物の運用状況,規模や配置の状況,警備や交通規制の状況,米軍施設への侵入経路等が明らかとなるおそれがあり,これらの情報を覚知した我が国あるいは米国を敵対視する周辺国やテロ集団等から本件共同使用部分及びその周囲に存在する米軍施設等を標的とした攻撃を受け,本件共同使用部分及びその周辺の本件国有地が破壊されるおそれが生じる。また,本件共同使用部分及びその周辺の本件国有地において,米軍の訓練に対する妨害行為がされたり,無許可の占有や不法投棄等が行われるおそれがあり,それは,米軍の管理権・占有権の侵害であるとともに被控訴人の上記所有権の侵害でもある。加えて,これにより,米国から本件共同使用の解消を求められたり,本件共同使用部分の使用が制限され,県道としての使用ができなくなるおそれが生じる。このように,本件各文書が開示されることによって,被控訴人は,本件国有地を物理的に破壊されたり,第三者による侵入が容易になったり,その使用を制限されたりして,本件国有地の所有権が害されるおそれがある。さらに,本件土地については,本件共同使用以外にも,日米合同委員会での協議に基づく,共同使用により,自衛隊と在日米軍との共同訓練,道路,公園,浄水場,電柱などの敷地や導水管,下水管,電力線などの埋設敷地として利用されているところ,これは被控訴人が同土地の所有者又は使用権者として自ら又は第三者に使用させているものであり,被控訴人は同利益を有している。しかるに,本件合意がされている本件各文書が開示されれば,米国政府との間で非公開を前提とした忌憚のない協議,交渉を行うことが困難となって共同使用の実現に不可欠な米国政府の理解と協力を得ることも困難となり,今後共同使用ができなくなったり,既に行われている共同使用の合意が解消され,共同使用についての交渉において不利益を受け,また共同使用による上記使用収益を失うという財産上の不利益を被る。このように,」
原判決11頁22行目の「本件土地」を「本件共同使用部分及びその周辺の本件国有地」に改める。
原判決12頁7行目末尾に改行して次を加える。


また,被控訴人は,日米安保条約6条及び日米地位協定2条1項

に基

づき,使用権限を取得して米国に提供した土地の一時使用(共同使用)について,
米国との協議を担当するとともに,同土地の一時使用(共同使用)の許可に係る許可行政庁となっているところ,被控訴人は,本件土地についても,国家の義務として上記協議及び一時使用(共同使用)の許可事務を行っているのであり,被控訴人が本件国有地についての財産権の主体として主観的利益を実現するものではないので,本件は法律上の争訟といえない。」
原判決12頁19行目及び同13頁1行目の「7号」を「7号イ」にそれぞれ改める。
原判決14頁19行目末尾に改行して次を加える。
「ウ

被控訴人は,本件土地について,国家の義務として協議及び一時使用(共同使用)の許可事務を行っているのであり,被控訴人が本件国有地についての財産権の主体として主観的利益を実現するものではないので,被控訴人が原告適格を有しないことは明らかである。」

原判決14頁20行目の「ウ」を「エ」に改める。
原判決16頁13行目の「公表を認めていないこと」の次に
「,
補正後の上記
の被控訴人の主張にあるように,本件各文書が公開されることによって,米国を敵対視する周辺国やテロ集団等から本件国有地及びその周囲に存在する米軍施設等を標的とした攻撃を受け,
本件国有地及びその周辺の土地が破壊さ
れるおそれが生じるとともに,本件国有地及びその周辺の土地において,米軍の訓練に対する妨害行為がされたり,無許可の占有や不法投棄等が行われ,本件共同使用が制限されるおそれがあること,本件土地については,本件共同使用以外にも,日米合同委員会での協議に基づく,共同使用により,自衛隊と在日米軍との共同訓練,
道路,
公園,
浄水場,
電柱などの敷地や導水管,
下水管,
電力線などの埋設敷地として利用されているところ,
これは被控訴人が同土地
の所有者又は使用権者として自ら又は第三者に使用させているものであり,被
控訴人は同利益を有しているところ,本件各文書の開示により,
米国政府との
間で非公開を前提とした忌憚のない協議,
交渉を行うことが困難となって共同
使用の実現に不可欠な米国政府の理解と協力を得ることも困難となり,今後共
同使用ができなくなったり,既に行われている共同使用の合意が解消され,共同使用についての交渉において不利益を受け,
また共同使用による上記使用収
益を失うという財産上の不利益を被ること」を加える。
原判決16頁24行目末尾に改行して次を加える。


本件合意による不開示情報の範囲は広範かつ曖昧であり,また,本件土
地の使用に関する今後の交渉の内容は不明であって,
これらによって情報公
開が否定されることは許されない。
さらに,
本件各文書が非公知の事実であ
って,
実質的にもそれを秘密として保護するに値するいわゆる実質秘に当たることを要するところ,本件各文書が実質秘に当たるとはいえない。」3
当審における控訴人の新たな主張(行政事件訴訟法10条1項の適用)仮に被控訴人が主張する法律上の利益が認められたとしても,同利益に関係のない不開示事由による本件開示決定の違法を主張することは,行政事件訴訟法10条1項に反する。

第3
1
当裁判所の判断
当裁判所も,
本件訴えは法律上の争訟に当たり,
被控訴人は原告適格を有し,
本件開示決定は本件条例7条7号イに反して違法であり,被控訴人の請求には理由があるものと判断するところ,その理由は,次のとおり付加及び訂正するほか,原判決「事実及び理由」第3の1ないし4のとおりであるから,これを引用する。
原判決17頁13行目,同頁15行目から同頁16行目及び同頁23行目から同頁24行目の「本件土地の所有者」を「本件共同使用部分やこれに隣接する本件国有地並びにその余の本件土地や他の米軍施設敷地につき所有者ないし使用権者」にそれぞれ改める。
原判決17頁14行目及び同頁26行目の「本件土地」を「本件共同使用部分やこれに隣接する本件国有地並びに被控訴人が所有権ないし使用権を有するその余の本件土地や他の米軍施設敷地」に改める。
原判決18頁1行目の「国有地」を「国有地等」に改める。
原判決18頁6行目末尾に改行して次を加える。


また,控訴人は,被控訴人が本件国有地の共同使用に関する協議や許可事務を行っていることをもって,本件は法律上の争訟に当たらない旨主張する。しかし,被控訴人が上記協議や許可事務を行っていることからいって,上記のように,被控訴人が本件各文書の公開によって本件共同使用部分やこれに隣接する本件国有地の所有権等の固有の利益が侵害されるおそれがあるとの主張が妨げられるわけではなく,そのことをもって本件の法律上の争訟性が否定されるとはいえない。」

原判決20頁10行目末尾に改行して次を加える。


また,控訴人は,被控訴人が本件国有地の共同使用に関する協議や許可事
務を行っていることをもって,本件において被控訴人は「法律上の利益を有する者」に当たらない旨主張する。しかし,下記第3の4

のとおり,本件

各文書の公開によって,本件条例7条7号イが保護する被控訴人の有する本件共同使用部分及びこれに隣接する本件国有地の所有権並びにその余の本件土地や他の米軍施設敷地につき有する所有権や使用権という財産的利益や本件国有地の使用に関する米国政府との交渉を行う当事者としての地位が侵害されることが認められるとすれば,被控訴人が上記協議や許可事務を行っていることによって,そのおそれがなくなるわけではなく,そのことをもって被控訴人が「法律上の利益を有する者」に当たらないとはいえない。よって,上記控訴人の主張には理由がない。」
原判決20頁16行目の「証拠」を次のとおり改める。
「ア

前提事実

イ,証拠(甲13,48及び49,証人A)及び弁論の

全趣旨によれば,次の事実が認められる。
被控訴人(沖縄営林署長)は,沖縄県知事からの本件共同使用の申請を受け,昭和54年1月18日,那覇防衛施設局長に対し,日米合同委員会の一部を構成する施設特別委員会等への手続を依頼し,同局長は,同年6月1日,防衛施設庁長官に対し,施設特別委員会へ提案するよう上申した。
施設特別委員会の日本側代表は,昭和56年3月11日,同委員会において,本件共同使用について提案したところ,同委員会の米国側代表は,同年8月18日,本件共同使用に係る米軍の使用条件(本件文書3)を提案したため,防衛施設庁において本件文書の仮訳文を作成した(本件文書4)。
防衛施設庁施設部長は,
同年9月22日,
那覇防衛施設局長に対し,
米軍が提案した使用条件の履行について控訴人に照会するよう本件文書3及び4を添付した文書を発出した。
那覇防衛施設局長は,同年11月16日,沖縄営林署長に対し,本件文書3及び4を添付した上で,米軍が提案した使用条件について受諾の可否を照会し,沖縄営林署長は,昭和58年2月15日,米軍が提案した使用条件につき控訴人へ同様に照会した。
控訴人は,米軍が提案した使用条件について,一部を修正することで同意したことから,沖縄営林署長は,平成元年3月16日,那覇防衛施設局長に対し,施設特別委員会へ提案するよう依頼し,那覇防衛施設局長は,同年6月21日,防衛施設庁施設部長に対し,控訴人が上記のとおり同意した旨の回答をした。
施設特別委員会の日本側代表は,平成2年7月16日,同委員会において,本件共同使用について,日本政府は,米軍が提案した使用条件の一部修正を条件に同意するので,米国政府がこれを受諾できるならば,本件を日米合同委員会に付託し,承認を求められたい旨の提案をした。米国政府は,同年9月11日の施設特別委員会において,上記提案に同意したので,同月20日,日米合同委員会に付託され,同月27日の同委員会において承認されるとともに,本件共同使用開始前に控訴人及び日米の三者間で協定を締結することが承認され,同委員会の議事録には本件文書3が添付された。その後,米軍は,日米合同委員会において承認された本件共同使用に係る使用条件を米軍,控訴人及び那覇防衛施設局の三者で確認するため,本件文書3記載の使用条件に基づき,これを敷衍明確化すべく,これを共同使用開始前に締結する協定書(本件文書1)を作成し,那覇防衛施設局が同協定書の仮訳文(本件文書2)を作成し,在沖米海兵隊施設技術部長,沖縄県知事及び那覇防衛施設局施設部長は,本件文書1に署名し,同年12月1日に同協定書が発効した。
本件各文書には,県道70号線中の本件共同使用部分が明示されるとともに,共同使用開始後も米軍に種々の権限が留保される旨の記載,沖縄県知事が共同使用を求めたのに対し,米軍が専用するとの意向を示し本件共同使用部分から除外された部分の図面上の具体的記載,本件共同使用に当たって米国側から提示された使用条件及び本件共同使用の終了に係る条件の記載がなされている。

上記認定事実によれば,本件文書3は,平成2年9月27日の日米合同委員会の議事録に添付され,本件文書4は本件文書3の和文仮訳文書であり,本件文書1は,同委員会によって承認された本件文書3記載の使用条件に基づく協定の締結として,米軍,控訴人及び那覇防衛施設局で作成した協定書であって,日米合同委員会で承認された本件文書3記載の使用条件に沿ってこれを明確化したものであり,本件文書2は本件文書1の和文仮訳文書である。これに加え,証拠」

原判決20頁19行目の「合意が形成されている」を「合意(本件合意)の対象となる」に改める。
原判決20頁21行目冒頭から同頁26行目「照らすと,」までを次のとおり改める。


前記認定のとおり,本件各文書には,米軍の使用する北部訓練場である本件土地のうち,県道70号線中の本件共同使用部分が明示されるとともに,共同使用開始後も米軍に種々の権限が留保される旨の記載,共同使用開始後も米軍が専用するとの意向を示し本件共同使用部分から除外された部分の図面上の具体的記載及び本件共同使用に当たって米国側から提示された使用条件の記載がなされている。
これによれば,本件各文書は,本件共同使用という在日米軍施設・区域の共同使用に係る事務に関する情報が記録されたものである。
そして,上記記載内容に,証拠(甲49,証人A)を合わせると,同文書が開示されると,これに一般人が入手可能な空中写真や地形図を照合することにより,本件共同使用部分の形状や位置関係のほか,本件共同使用部分及びその周囲の利用状況,米軍が使用する施設及び建物の概要や配置及び運用状況,本件共同使用部分との位置関係,警備や交通規制の状況,米軍施設への侵入経路等が明らかとなるおそれがあり,また,米軍が本件土地における施設のうち,どの施設を重要視しているとか,本件土地における米軍の訓練等で本件土地のどの部分を重要視しているかが推認され,これらの情報を覚知した集団等から本件国有地及びその周囲に存在する米軍施設等を標的として米軍の訓練や警備等を妨害するため,本件共同使用部分及びその周辺の本件国有地に不法に留まったり,バリケードを築いて封鎖したりするなどの妨害行為が行われるおそれがあると認められる。このように本件各文書の開示により,米軍の本件国有地の占有権,管理権が侵害され,ひいては,被控訴人の本件共同使用部分及びその周辺の本件国有地の所有権や使用権も侵害されるおそれが生じることになり,更には,原状回復・侵入防止等のための費用負担も発生する。また,証拠(甲13ないし17及び47)によれば,嘉手納飛行場以南の施設及び区域のうち返還合意がなされている西普天間住宅地区は,埋蔵文化財調査の実施のために平成26年6月24日に共同使用することを日米合同委員会で合意し,キャンプ瑞慶覧の倉庫地区の一部は,河川改修工事のため平成25年9月19日に共同使用することを日米合同委員会で合意しているほか,地方公共団体等による共同使用も日米合同委員会で合意されていること,そして,米国政府が本件各文書の公表について同意せず,同公表により日米両国の外交を行う能力に有害であると回答したにもかかわらず,本件各文書を開示することにより,米国政府との間で非公開を前提とした忌憚のない協議,交渉を行うことが困難となり,共同使用の実現に不可欠な米国政府の理解と協力を得ることも困難となり,今後本件共同使用ができなくなったり,これに限らず,既に行われている他の共同使用の合意が解消されたり,他の在日米軍施設の返還や共同使用に係る交渉及び事務の遂行に支障を来すなど,今後の共同使用についての交渉において不利益を受ける可能性があることが認められ,このようにこれら本件国有地等の使用に関する米国政府との交渉を行う当事者としての地位が害されるといえる。」原判決21頁10行目末尾に改行して次を加える。


また,控訴人は,①本件合意による不開示情報の範囲は広範かつ曖昧であ
る,②本件土地の使用に関する今後の交渉の内容は不明である,③本件各文書が実質秘に当たるとはいえない旨主張し,本件各文書を不開示とすべきではない旨主張する。
しかし,①については,前記第3の3のとおり,本件各文書はいずれも日米合同委員会の議事録の一部を構成する文書といえ,本件合意に基づき,これらについて,日米両政府間において,両政府の合意なく公開されない旨の合意が認められ,本件各文書が本件合意による不開示情報に含まれるのは明らかであることからすれば,控訴人の主張には理由がない。②については,確かに,本件各文書の開示により,具体的にいつどのような妨害活動が行われ,それを受けて本件国有地を含む本件土地の使用に関する今後の交渉がいかなる展開となるかは不明であるが,前記のとおり,本件国有地の所有権等が侵害されるおそれが増大し,米国政府との交渉を行う当事者としての地位が害されるおそれが認められる以上,
上記判断は覆されない。
③については,
,本件各文書は非公知の内容を有するものであると
認められ,控訴人の主張には理由がない。」
2
当審における控訴人の新たな主張について
被控訴人は本件各文書の開示により被控訴人の財産的利益や当事者としての地位を害されるおそれがあると主張するところ,本件条例7条7号イは被控訴人のこのような権利利益を保護する趣旨を含むものであるから,行政事件訴訟法10条1項の主張制限を受けるものではない。

3
よって,原判決は正当であって,本件控訴は理由がないから棄却することとして,主文のとおり判決する。
福岡高等裁判所那覇支部民事部

裁判長裁判官


裁判官

裁判官

谷寿郎蛭川明彦神見谷厚毅
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