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地位確認等請求事件
事件番号平成29(受)347
事件名地位確認等請求事件
裁判年月日平成30年9月14日
法廷名最高裁判所第二小法廷
裁判種別判決
結果棄却
原審裁判所名東京高等裁判所
原審事件番号平成27(ネ)4778
原審裁判年月日平成28年10月5日
判示事項1 郵便関連業務に従事する期間雇用社員について満65歳に達した日以後は有期労働契約を更新しない旨を定める就業規則が労働契約法7条にいう合理的な労働条件を定めるものであるとされた事例
2 郵政民営化法に基づき設立されて日本郵政公社の業務等を承継した株式会社がその設立時に定めた就業規則により日本郵政公社当時の労働条件を変更したものとはいえないとされた事例
3 期間雇用社員に係る有期労働契約が雇止めの時点において実質的に期間の定めのない労働契約と同視し得る状態にあったということはできないとされた事例
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平成29年(受)第347号地位確認等請求事件
平成30年9月14日第二小法廷判決

主文
本件上告を棄却する
上告費用は上告人らの負担とする。
理由
上告代理人長谷川直彦,同萩尾健太,同関根翔の上告受理申立て理由(ただし,排除されたものを除く。)について
1
本件は,被上告人との間で,期間の定めのある労働契約(以下「有期労働契
約」という。)を締結して郵便関連業務に従事していた上告人らが,被上告人による雇止めは無効であると主張して,被上告人に対し,労働契約上の地位の確認及び雇止め後の賃金の支払等を求める事案である。
2
原審の適法に確定した事実関係等の概要は,次のとおりである。

(1)

平成18年1月,郵政民営化法に基づき,郵政事業の分割民営化(以下
「郵政民営化」という。)の準備を行うための組織として,日本郵政株式会社(以下「日本郵政」という。)が設立され,同19年10月1日,日本郵政を持株会社として,郵便事業株式会社,郵便局株式会社,株式会社ゆうちょ銀行及び株式会社かんぽ生命保険が発足した(以下,上記5社を「承継会社」と総称する。)。郵政民営化前の郵政事業は,特殊法人である日本郵政公社(以下「旧公社」という。)が実施していたが,郵政民営化に伴い,承継会社が旧公社の業務等を承継し(同法6条3項),旧公社は,同法5条1項に基づき,同日をもって解散した。被上告人は,平成24年10月,郵便事業株式会社と郵便局株式会社との合併により発足した(以下,被上告人及び郵便事業株式会社を,上記合併の前後を問わず,単に「被上告人」という。)。
(2)ア

上告人X1,同X2,同X3,同X5,同X6,同X7,同X8及び同X9(以下,併せて「上告人X1ら」という。)は,平成19年9月30日まで,旧
公社の非常勤職員であったが,同年10月1日,被上告人との間で有期労働契約を締結して,これを7回から9回更新し,上告人X1,同X2,同X3,同X5,同X6及び同X8は同23年9月30日まで,上告人X7及び同X9は同24年3月31日まで,それぞれ時給制の期間雇用社員として,郵便物の集配,区分け作業等の郵便関連業務に従事していた。なお,上告人X1らが旧公社の非常勤職員であった当時従事していた郵便関連業務と,被上告人において従事していた郵便関連業務との間に特段の差異はなかった。

上告人X4は,平成21年1月20日,被上告人との間で有期労働契約を締
結して,これを6回更新し,同23年9月30日まで,時給制の期間雇用社員として郵便関連業務に従事していた。
(3)ア

旧公社の職員は,日本郵政公社法(平成17年法律第102号による廃
止前のもの)50条及び国家公務員法2条2項により,一般職の国家公務員としての地位を有することとされていた。同法附則13条は,一般職の国家公務員に属する職員に関し,別に人事院規則をもって同法の特例を規定することができる旨規定しており,人事院規則8-12-7による全部改正前の人事院規則8-12(職員の任免)74条は,任期が満了した場合においてその任用が更新されないときは,職員は,当然退職するものとする旨規定していた。また,旧公社の非常勤職員(非常勤の職員のうち,事務嘱託及び技術嘱託以外の通常の事務を処理するために雇用する者をいう。以下同じ。)は,日本郵政公社非常勤職員任用規程(以下「旧任用規程」という。)により,任期を1日とする期限付任用とされており,任命権者が定める予定雇用期間の間は特段の意思表示がない限り任期は更新されるが,予定雇用期間が満了した場合には当然退職となるものとされていた。なお,旧公社の非常勤職員について,関係法令や旧任用規程等には,非常勤職員が一定の年齢に達した場合に以後の任用を行わない旨の定めはなかった。

上告人X1らを含む旧公社の非常勤職員は,旧公社の解散する日の前日である平成19年9月30日が最終の予定雇用期間の満了日とされており,同日,旧公社を退職した。
(4)ア

被上告人は,平成19年10月1日,期間雇用社員就業規則(以下「本
件規則」という。)を制定した。本件規則10条1項は,被上告人が必要とし,期間雇用社員が希望する場合,有期労働契約を更新することがある旨定めており,同条2項(以下「本件上限条項」という。)は,「会社の都合による特別な場合のほかは,満65歳に達した日以後における最初の雇用契約期間の満了の日が到来したときは,それ以後,雇用契約を更新しない。」と定めている。

本件上限条項は,期間雇用社員の従事する業務が,屋外業務,立った状態で
の作業,機動車の乗務,機械操作等(以下「屋外業務等」という。)であり,高齢の期間雇用社員について契約更新を重ねた場合,過大な業務負担による事故等が懸念される点や,体力等に問題のある期間雇用社員につき個別に雇止めをすることとした場合,当該雇止めが争われることによって職場に混乱が生ずるおそれがある点を考慮して定められたものである。なお,被上告人においては,期間の定めのない労働契約(以下「無期労働契約」という。)を締結している社員(以下「正社員」という。)の定年は満60歳とされているところ,被上告人は,定年退職後に継続して就労する者について,高齢再雇用社員就業規則に基づき,雇用期間を1年として再雇用し,これを更新することとしている(以下,定年退職後に同規則に基づき再雇用された者を「高齢再雇用社員」という。)。同規則は,高齢再雇用社員について,満65歳に達した日以後の最初の3月31日が到来したときには有期労働契約の更新を行わない旨定めている。
(5)

承継会社における就業規則(本件規則を含む。)の制定,本件上限条項の
適用開始等に関する経緯は,以下のとおりである。

旧公社は,日本郵政との調整等を経て,平成19年9月,設立後の承継会社
の就業規則(本件規則を含む。)の案文を作成し,上告人らの事業場を含む各事業場において,上記案文を製本した冊子を,職員が自由に閲覧することができる状態で備え置いた。このような状態は,承継会社の設立後の各事業場においても同様であった。

旧公社は,平成19年9月,上告人らの事業場を含む各事業場において,当
該事業場の労働者の過半数で組織する労働組合がある場合には当該労働組合に対し,そのような労働組合がない場合には労働者の過半数を代表する者に対し(以下,上記の労働組合又は労働者の過半数を代表する者を「過半数代表者等」という。),承継会社における就業規則(本件規則を含む。)の制定についての意見を聴取する手続を行った。

本件規則は,平成19年10月1日から施行されたが,本件上限条項につい
ては,同規則附則2条により,同22年10月1日から適用することとされていた。

日本郵政グループ労働組合は,平成22年2月頃,被上告人に対し,本件上
限条項の適用開始時期を延期するよう申し入れた。被上告人は,これを受けて,本件上限条項の適用開始時期を6か月延期することとし,過半数代表者等に対する意見聴取を行った上,同年9月,本件規則附則2条を改定して,本件上限条項の適用開始時期を平成23年4月1日とした。被上告人は,本件上限条項の適用を最初に受けることになる期間雇用社員(上告人X7及び同X9以外の上告人らを含む。)に対し,本件上限条項により契約を更新しない取扱いは,正社員の定年(満60歳),高齢再雇用社員との均衡,加齢に伴う事故への懸念等を考慮したものである旨を記載した書面を配布して,その内容を説明したほか,同書面を各事業場の掲示板に掲示したり,ミーティング等で社員に説明したりした。

日本郵政は,平成19年9月,郵政民営化法171条の規定に基づき,各労
働組合との間で,承継会社における労働条件に関する労働協約を締結した。これらの協約には,本件上限条項と同旨の内容を定める部分が含まれており,当初,当該部分は平成22年10月1日から適用することとされていたが,その後,適用開始時期が6か月延期された。(6)

被上告人における時給制の期間雇用社員の雇用期間は6か月以内とされて
おり,被上告人は,期間雇用社員の雇用(契約更新の場合を含む。)に際し,当該期間雇用社員に対し,雇用契約期間等の労働条件を記載した書面を交付していた。また,被上告人は,雇用期間の満了まで残り1か月程度になった時点で,期間雇用社員に対し,期間満了予告通知書を交付しており,契約更新を希望する場合には採用担当者まで申し出るよう求めていた。もっとも,期間雇用社員が明示的に希望する旨を伝えなくても,有期労働契約が更新されることがあった。
(7)ア

被上告人は,平成23年8月,同年9月30日をもって雇用期間が満了
する期間雇用社員に対し,期間満了予告通知書を交付したが,同日時点で満65歳に達している期間雇用社員(上告人X7及び同X9以外の上告人らを含む。)に対しては,本件上限条項により契約を更新しない旨を記載した雇止め予告通知書を交付して,その有期労働契約を更新しなかった。なお,上告人X7及び同X9が勤務していた各支店においても,本件上限条項により同日をもって雇用期間が満了したとして雇止めを受けた期間雇用社員が相当数いたが,同日時点で満65歳に達していなかった上記上告人両名は,同年10月1日,被上告人との間で契約更新をした。

被上告人は,平成24年2月,同年3月31日をもって雇用期間が満了する
期間雇用社員に対し,期間満了予告通知書を交付したが,同日時点で満65歳に達している期間雇用社員(上告人X7及び同X9を含む。)に対しては,本件上限条項により契約を更新しない旨を記載した雇止め予告通知書を交付して,その有期労働契約を更新しなかった(以下,上告人らについての雇止めを「本件各雇止め」といい,上告人らと被上告人との間の最後の更新後の各有期労働契約を「本件各有期労働契約」と総称する。)。
(8)

被上告人は,本件上限条項の定める「会社の都合による特別な場合」と
は,期間雇用社員が業務遂行能力を確実に備えており,かつ,当該期間雇用社員の雇止めによる欠員について補充を行う必要があるものの,これが困難であると所属長が認める場合を指すものとして運用を行っていた。また,平成23年10月1日以降,上告人らが勤務していた各支店において,満65歳以上の期間雇用社員につき,有期労働契約の更新又は再雇用がされた例はなかった。
3
原審は,上記事実関係等の下において,要旨次のとおり判断して,上告人ら
の労働契約上の地位の確認及び本件各雇止め後の賃金の支払を求める請求をいずれも棄却すべきものとした。
(1)

被上告人における期間雇用社員の契約更新手続は形骸化しており,上告人
らと被上告人との間の各労働契約は,実質的に無期労働契約と同視し得る状態になっていたものと認めるのが相当である。上告人らの勤務状況等に問題はなく,上告人らに解雇事由を認めることはできない。したがって,上告人らにつき期間満了を理由に雇止めをすることは合理的な理由を欠き,社会通念上相当であるということもできず,本件各雇止めは,解雇に関する法理の類推によれば,無効になることとなる。ただし,本件上限条項に基づく更新拒否の適否の問題は,解雇に関する法理の類推により本件各雇止めが無効になるか否かとは別の契約終了事由に関する問題として捉えるべきものである。
(2)

旧公社の非常勤職員につき年齢による再任用の制限がないという労働条件
は,旧公社から被上告人に引き継がれている。本件上限条項は,上告人X1らについて,従前の労働条件を不利益に変更する面があり,本件上限条項が合理的なものとして本件各有期労働契約の内容となるか否かについては,労働者の不利益に就業規則を変更した場合に準じて検討すべきである。
上告人X1らは,本件上限条項の制定により,一定の年齢に達したことのみを理由に雇止めをされることはないという事実上の期待を失うにすぎず,被上告人が期間雇用社員について一定の年齢以降の契約更新を行わないこととすることには,必要性と合理性がある。本件上限条項は,高年齢者等の雇用の安定等に関する法律に抵触せず,高齢再雇用社員との均衡も取れている。さらに,各労働組合との間で本件上限条項と同内容の労働協約が締結されていること等を踏まえると,本件上限条項によって旧公社当時の労働条件を変更する合理性が認められる。そして,本件規則を周知させる手続も実施されている。
したがって,本件上限条項の定める労働条件は,本件各有期労働契約の内容になっており,本件各雇止めは,本件上限条項により根拠付けられた適法なものである。
4
しかしながら,原審の上記判断のうち,本件各雇止めが適法であるとした部
分は結論において是認することができるが,その余の部分は是認することができない。その理由は,次のとおりである。
(1)ア

労働者及び使用者が労働契約を締結する場合において,使用者が合理的
な労働条件が定められている就業規則を労働者に周知させていた場合には,当該労働条件は,当該労働契約の内容になる(労働契約法7条)。
イ(ア)

本件上限条項は,期間雇用社員が屋外業務等に従事しており,高齢の期
間雇用社員について契約更新を重ねた場合に事故等が懸念されること等を考慮して定められたものであるところ,高齢の期間雇用社員について,屋外業務等に対する適性が加齢により逓減し得ることを前提に,その雇用管理の方法を定めることが不合理であるということはできず,被上告人の事業規模等に照らしても,加齢による影響の有無や程度を労働者ごとに検討して有期労働契約の更新の可否を個別に判断するのではなく,一定の年齢に達した場合には契約を更新しない旨をあらかじめ就業規則に定めておくことには相応の合理性がある。そして,高年齢者等の雇用の安定等に関する法律は,定年を定める場合には60歳を下回ることができないとした上で,65歳までの雇用を確保する措置を講ずべきことを事業主に義務付けているが(8条,9条1項),本件上限条項の内容は,同法に抵触するものではない。なお,旧公社の非常勤職員について,関係法令や旧任用規程等には非常勤職員が一定の年齢に達した場合に以後の任用を行わない旨の定めはなく,満65歳を超えて郵便関連業務に従事していた非常勤職員が相当程度存在していたことがうかがわれるものの,これらの事情をもって,旧公社の非常勤職員が,旧公社に対し,満65歳を超えて任用される権利又は法的利益を有していたということはできない。また,被上告人が郵政民営化法に基づき旧公社の業務等を承継すること等に鑑み,被上告人が,期間雇用社員の労働条件を定めるに当たり,旧公社当時における労働条件に配慮すべきであったとしても,被上告人は,本件上限条項の適用開始を3年6か月猶予することにより,旧公社当時から引き続き郵便関連業務に従事する期間雇用社員に対して相応の配慮をしたものとみることができる。
これらの事情に照らせば,本件上限条項は,被上告人の期間雇用社員について,労働契約法7条にいう合理的な労働条件を定めるものであるということができる。(イ)

原審は,本件上限条項が,旧公社から被上告人に引き継がれた労働条件を
労働者の不利益に変更したものであることを前提として,本件上限条項の合理性を検討している。
しかしながら,被上告人は,郵政民営化法に基づき設立された株式会社であって,特殊法人である旧公社とは法的性格を異にしており,被上告人の期間雇用社員が,国家公務員である旧公社の非常勤職員と法的地位を異にすることも明らかである。また,郵政民営化法167条は,旧公社の解散の際現に旧公社の職員である者について,別の辞令を発せられない限り,承継計画の定めるところに従い,承継会社のいずれかの職員となる旨定めているところ,旧公社の非常勤職員は,旧公社の解散する日の前日に旧公社を退職しており,同条の適用を受けることはない。そうである以上,旧公社の非常勤職員であった者が被上告人との間で有期労働契約を締結することにより,旧公社当時の労働条件が被上告人に引き継がれるということはできない。
したがって,被上告人が本件上限条項を定めたことにより旧公社当時の労働条件を変更したものということはできない。

また,前記事実関係等によれば,本件規則が記載された冊子は,旧公社又は
被上告人の各事業場の職員が自由に閲覧することができる状態で備え置かれていたというのであるから,本件規則については,本件上限条項を含め,その内容をその適用を受ける事業場の労働者に周知させる手続がとられていたということができる。

以上によれば,本件上限条項の定める労働条件は,本件各有期労働契約の内
容になっていたというべきである。
(2)ア

本件各雇止めは,本件上限条項により本件各有期労働契約を更新しない
というものであるところ,上告人らと被上告人との間の各有期労働契約は6回から9回更新されているが,上記のとおり,本件上限条項の定める労働条件が労働契約の内容になっており,上告人らは,本件各雇止めの時点において,いずれも満65歳に達していたのであるから,本件各有期労働契約は,更新されることなく期間満了によって終了することが予定されたものであったというべきである。これらの事情に照らせば,上告人らと被上告人との間の各有期労働契約は,本件各雇止めの時点において,実質的に無期労働契約と同視し得る状態にあったということはできない。

また,前記事実関係等によれば,本件上限条項については,あらかじめ労働
者に周知させる措置がとられていたほか,本件上限条項の適用を最初に受けることになる上告人X7及び同X9以外の上告人らについては,本件上限条項により満65歳以降における契約の更新がされない旨を説明する書面が交付されており,上告人X7及び同X9についても,その勤務していた各支店において,既に周囲の期間雇用社員が本件上限条項による雇止めを受けていたというのである。そうすると,本件の事実関係の下においては,上告人らにつき,本件各雇止めの時点において,本件各有期労働契約の期間満了後もその雇用関係が継続されるものと期待することに合理的な理由があったということはできない。

したがって,本件各雇止めは適法であり,本件各有期労働契約は期間満了に
よって終了したものというべきである。
なお,原審は,本件上限条項に基づく更新拒否の適否の問題は,解雇に関する法理の類推により本件各雇止めが無効になるか否かとは別の契約終了事由に関する問題として捉えるべきものであるとしている。しかしながら,正社員が定年に達したことが無期労働契約の終了事由になるのとは異なり,上告人らが本件各有期労働契約の期間満了時において満65歳に達していることは,本件各雇止めの理由にすぎず,本件各有期労働契約の独立の終了事由には当たらない。
5
以上によれば,上告人らと被上告人との間の各有期労働契約が実質的に無期
労働契約と同視し得るとして,本件各雇止めが解雇に関する法理の類推によれば無効になるとしながら,本件上限条項によって根拠付けられた適法なものであるとした原審の判断には,法令の解釈適用を誤った違法がある。
しかしながら,以上説示したところによれば,本件各雇止めは適法であり,本件各有期労働契約は期間満了によって終了したものというべきであるから,上告人らの労働契約上の地位の確認及び本件各雇止め後の賃金の支払を求める請求をいずれも棄却すべきものとした原審の判断は,結論において是認することができる。論旨は,原判決の結論に影響を及ぼさない事項についての違法をいうものにすぎず,採用することができない。
なお,上告人らのその余の請求に関する上告については,上告受理申立て理由が上告受理の決定において排除されたので,棄却することとする。
よって,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり判決する。
(裁判長裁判官
三浦

菅野博之

裁判官

鬼丸かおる

守)
裁判官

山本庸幸

裁判官

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