判例検索β > 平成28年(あ)第543号

資産家夫婦強盗殺人事件

詐欺未遂、強盗殺人、死体遺棄被告事件
事件番号平成28(あ)543
事件名詐欺未遂,強盗殺人,死体遺棄被告事件
裁判年月日平成30年12月21日
法廷名最高裁判所第二小法廷
裁判種別判決
結果棄却
原審裁判所名東京高等裁判所
原審裁判年月日平成28年3月16日
判示事項死刑の量刑が維持された事例(資産家夫婦強盗殺人事件)
参照法条刑法11条,刑法240条後段,刑訴法411条2号
裁判日:西暦2018-12-21
情報公開日2019-01-31 16:00:06
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平成28年(あ)第543号詐欺未遂,強盗殺人死体遺棄被告事件平成30年12月21日第二小法廷判決

主文
本件上告を棄却する
理由
弁護人宮村啓太,同中野比登志,同石村信雄の上告趣意のうち,憲法36条違反をいう点は,死刑制度が憲法の同規定に違反しないことは当裁判所の判例(最高裁昭和22年(れ)第119号同23年3月12日大法廷判決・刑集2巻3号191頁,最高裁昭和26年(れ)第2518号同30年4月6日大法廷判決・刑集9巻4号663頁,最高裁昭和32年(あ)第2247号同36年7月19日大法廷判決・刑集15巻7号1106頁)とするところであるから,理由がなく,その余は,判例違反をいう点を含め,実質は事実誤認,量刑不当の主張であって,刑訴法405条の上告理由に当たらない。
なお,所論に鑑み記録を調査しても,本件について,刑訴法411条を適用すべきものとは認められない。
本件は,被告人が,親交のある資産家夫妻を殺害してその所持品を強奪した上,死体を土中に埋めて遺棄し,強奪したクレジットカードを不正に使用して約381万円相当の新幹線回数券50冊をだまし取ろうとしたが,未遂に終わったという強盗殺人死体遺棄詐欺未遂の事案である。量刑判断の中心となる強盗殺人の犯行は,クレジットカード等を強奪するために,夫妻を巧みに誘い出し,自動車内で夫妻に多量の睡眠薬を服用させて睡眠状態に陥らせ,夫妻の首にそれぞれロープを掛け,自動車の後部ドア枠上部に引っ掛けたフックにロープを通し,これを引っ張って夫妻を絞殺したというものであり,被告人は,あらかじめ,殺害に用いる自動車,睡眠薬,ロープ,フック等を準備したほか,死体を埋めるための土地を購入して穴を掘るなどしている。本件強盗殺人は,周到に準備された高度に計画的な犯行というほかなく,被告人の殺意も強固である。何ら落ち度のない被害者2名の生命を奪った結果は重大であり,遺族が峻烈な処罰感情を示しているのも当然である。以上のような事情に照らせば,被告人の刑事責任は極めて重いというほかなく,被告人が死体遺棄及び詐欺未遂の事実を認めていること,被告人に前科がないことなど,被告人のために酌むべき事情を十分に考慮しても,原判決が維持した第1審判決の死刑の科刑は,やむを得ないものとして,当裁判所もこれを是認せざるを得ない。
よって,刑訴法414条,396条により,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり判決する。
検察官菅野俊明,同飯島泰
(裁判長裁判官
三浦

鬼丸かおる

公判出席
裁判官

山本庸幸

守)
裁判官

菅野博之

裁判官

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