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覚せい剤取締法違反(変更後の訴因 国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律違反、覚せい剤取締法違反)被告事件
事件番号平成30(わ)533
事件名覚せい剤取締法違反(変更後の訴因 国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律違反,覚せい剤取締法違反)被告事件
裁判年月日平成31年3月15日
法廷名札幌地方裁判所
裁判日:西暦2019-03-15
情報公開日2019-04-08 16:00:11
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平成31年3月15日宣告
平成30年(わ)第533号,第578号,第687号
更後の訴因

覚せい剤取締法違反(変

国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止
を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律違反,覚せい剤取締法違反)被告事件
判決主文
被告人を懲役8年及び罰金300万円に処する
未決勾留日数中90日をその懲役刑に算入する。
その罰金を完納することができないときは,金1万円を1日に換算した期間被告人を労役場に留置する。
札幌地方検察庁で保管中のチャック付きビニール袋入り覚せい剤32袋(平成30年領第1213号符号1-1,2-1,3-1,4-1,5-1,8-1,9-1,10-1,11-1,12-1,15-1,16-1,17-1,37-1,38-1,39-1,40-1,41-1,42-1,43-1,44-1,45-1,46-1,47-1,48-1,49-1,51-1,52-1,53-1,54-1,55-1及び56-1)及び現金8万5000円(同号符号23)をいずれも没収する。
被告人が株式会社甲銀行に対して有する被告人名義の通常貯金債権のうち金5万5000円に相当する部分及びこれに対する平成30年4月13日からの利息債権をいずれも没収する。
被告人から金933万円を追徴する。
理由
(罪となるべき事実)
被告人は,分離前の相被告人Aと共謀の上,営利の目的で,みだりに,1⑴

平成29年10月24日,札幌市a区b丁目c番d号乙駐車場内において,Bに対し,覚せい剤であるフエニルメチルアミノプロパンの塩類を含有する結晶約0.2グラムを代金1万円で譲り渡し,


平成30年1月23日,同市e区f丁目g番h号先路上に駐車中の自動車内において,Cに対し,覚せい剤であるフエニルメチルアミノプロパンの塩類を含有する結晶約0.2グラムを代金1万円で譲り渡し,



同年2月7日,同市i区j丁目k番l号丙駐車場に駐車中の自動車内において,Dに対し,覚せい剤である塩酸フエニルメチルアミノプロパンの結晶粉末約0.65グラムを代金2万3000円で譲り渡し,



同年5月12日,同区m丁目n番o号丁駐車場に駐車中の自動車内において,Dに対し,覚せい剤であるフエニルメチルアミノプロパンの塩類を含有する結晶約0.65グラムを代金2万3000円で譲り渡し,



同年6月13日,同市e区p丁目q番r号戊駐車場内において,Eに対し,覚せい剤であるフエニルメチルアミノプロパンの塩類を含有する結晶約0.2グラムを代金1万円で譲り渡したほか,

薬物犯罪を犯す意思をもって,平成29年6月6日から平成30年6月18日までの間,同市内又はその周辺において,多数人に対し,多数回にわたり,覚せい剤様のものを覚せい剤として有償で譲り渡し,もって覚せい剤を譲り渡す行為と,薬物犯罪を犯す意思をもって薬物その他の物品を規制薬物として譲り渡す行為を併せてすることを業とし,
2
平成30年6月18日,Aが賃借する同市s区t丁目u番v号己の専用車庫内において,覚せい剤である塩酸フエニルメチルアミノプロパンの結晶粉末約129.915グラム(平成30年領第1213号符号1-1,2-1,3-1,4-1,5-1,8-1,9-1,10-1,11-1,12-1,15-1,16-1,17-1,37-1,38-1,39-1,40-1,41-1,42-1,43-1,44-1,45-1,46-1,47-1,48-1,49-1,51-1,52-1,53-1,54-1,55-1及び56-1はいずれもその鑑定残量)を所持した。(累犯前科)


平成22年5月25日札幌地方裁判所宣告
覚せい剤取締法違反,道路交通法違反,道路運送車両法違反,自動車損害賠償保障法違反,銃砲刀剣類所持等取締法違反の罪により懲役2年10月平成25年2月22日刑執行終了



平成25年5月31日札幌地方裁判所宣告
⑴の刑執行終了後犯した覚せい剤取締法違反の罪により懲役2年10月平成28年5月4日刑執行終了

(法令の適用)


判示1の行為

刑法60条,国際的な協力の下に規制薬物に係る不
正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及
び向精神薬取締法等の特例等に関する法律(以下
麻薬特例法という。)5条(同条4号,覚せい
剤取締法41条の2第2項,1項,麻薬特例法8条
2項)

判示2の行為

刑法60条,覚せい剤取締法41条の2第2項,1

以上包括して麻薬特例法5条に該当
刑累種の犯選加択
有期懲役刑及び罰金刑を選択


刑法59条,56条1項,57条,14条2項(懲役
刑に3犯の加重)

未決勾留日数の算入

刑法21条(懲役刑に算入)


刑法18条

没役場留


覚せい剤32袋につき

いずれも覚せい剤取締法41条の8第1項本文(いず
れも判示2の罪に係る覚せい剤であり,犯人である被
告人又はAが所有又は所持するもの)

現金8万5000円につき
麻薬特例法11条1項1号,12条,組織的な犯罪の
処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律15条1項本
文(判示1の行為により犯人である被告人及びAが得
た薬物犯罪収益で,犯人である被告人及びA以外の者
に帰属しない。)
通常貯金債権のうち5万5000円に相当する部分及びこれに対する平成30年4月13日からの利息債権につき
麻薬特例法11条1項1号,2号,12条,組織的な
犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律14条,
15条1項本文(判示1の行為により犯人である被告
人及びAが得た薬物犯罪収益及び薬物犯罪収益に由来
する財産とそれ以外の財産とが混和して生じた財産の
うち薬物犯罪収益に相当する部分及び薬物犯罪収益に
由来する財産で,犯人である被告人及びA以外の者に
帰属しない。)
追徴
麻薬特例法13条1項前段,11条1項1号(判示1
の行為により犯人である被告人及びAが得た薬物犯罪
収益947万円のうち没収すべき14万円を除いた9
33万円は没収することができない。)

(量刑の理由)
被告人は,共犯者と共謀の上,約1年の間に,40名を超える多数人に対し,700回以上も覚せい剤(覚せい剤様のものを含む。)を譲り渡し,多額の利益を得た。また,本件は役割分担がされた巧妙な犯行であり,共犯者が覚せい剤の保管や譲受人に対する運搬を担う一方,被告人自らは,覚せい剤を仕入れ,注文を受けて共犯者に指示をするなど,大きな役割を果たし,相応の利益を得ている。被告人は,覚せい剤取締法違反の罪で4回服役しており,覚せい剤との関係を断ち切ることが必要であった。しかしながら,被告人は,そのための意識を十分に持たなかったどころか,直近の刑の執行終了後1年程度で,覚せい剤の害悪を拡散させる本件犯行を開始し,客の数や仕入れる覚せい剤の量を増やしながら上記1のとおり密売を繰り返し,上記2の量の覚せい剤を所持するに至っていたのであって,強い非難を免れない。
以上によれば,本件は,同種の前科のある者が共犯者と共に覚せい剤等を業として譲り渡したという同種事案の中で,やや重い部類に位置付けられる。その上で,被告人が,反省して本件に関する事実関係を素直に話し,事案の解明に協力するなどしたこと,被告人の知人が被告人の社会復帰後の更生を支援する旨述べたことも考慮して,主文の懲役刑を定めた。
(検察官
(求刑

大友隆,長谷川麻理,私選弁護人

直山敬弘

各出席)

懲役10年及び罰金300万円,主文同旨の没収及び追徴)

平成31年3月15日
札幌地方裁判所刑事第1部

裁判長裁判官

島戸
裁判官

平手健
裁判官

亀井直純太郎子
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